雪組「るろうに剣心」
チケット戦争に勝ち、ちぎさん率いる雪組のるろ剣を鑑賞することができました。
祖母はナガさんに「次の雪組公演は前評判がいいからお孫さんもチケット大変でしょうねえ」と言われていたらしいけれど、わたしの分の他に友人とその母の分も確保することができました。ヨカッタヨカッタ。
るろうに剣心に関しては、漫画も映画もみてアニメはちょろっと、というくらいの知識があるわたし。
結構知っている部類だとは思うけれど、原作には登場しないオリジナルキャラが出ている宝塚バージョンも違和感なく楽しめました。
さすがイケコ先生である。
個人的には志々雄編がみたかったけど、包帯ぐるぐるのジェンヌってやばいしなんだか無理があるな......と思い直し、観柳編でよかったと思っています。とはいえ、御庭番衆のみなさんとか、ビジュアルがすごいことになっていたけど。
それは置いといて、とにかくオリキャラの入れ方が上手だし、花魁やフランス大使を活用して恋愛や煌びやかな要素を取り入れていたのでヅカっぽさ満載でした。
お芝居一本物だったにもかかわらず少し駆け足気味になるのは仕方ない。時間足りないよね。盛りだくさんだもの。
前半はキャラ紹介みたいな感じで終わっちゃった印象です。
赤べこのみんなのアイドルっぽさが印象的。かわいかった。。
フィナーレも素敵だった。
階段降りのときのトップ3人は、なぜか忍者みたいな衣装でちょっと笑ったけど、みんなかっこよかったですね。
とくに群舞の望海さんはひたすらに最高でした。
オペラが離せませんでした。ひたすらに望海さんを追い続けましたよ。
デュエダンもとても良かった。情熱的なキッスがええ感じです。
わたしが観に行った日は、デュエダンの冒頭でゆうみちゃんの靴が脱げてしまい、階段の下付近に片足落っことした状態で踊っていたのですが、最後まで踊りきっていました。さすが。
ゆうみちゃんの足に負担がかかってないといいのだけど。
心なしか、その後ちぎさんがゆうみちゃんを見つめる眼差しが優しい気がして...気にすんなよって感じなんでしょうか。(知らんけど)
ちなみに落っことした片足は、エトワールと一緒に階段を降りてきた下級生ちゃんがサッと拾ってました。
そういう気がきく子、ファンは見逃しませんよ。
以下キャストについてのメモ
ちぎさん(早霧せいなさん)/緋村剣心
もうマジモンの剣心です。おろ〜って言ってるの本物すぎて。最高に素敵でした。
そして殺陣。跳躍力が尋常じゃない早霧氏。
飛天御剣流の後継者なんだなあって信じちゃう身体能力です。
抜刀斎の時とそうでない時のギャップも素敵。目の演技でしょうか。
とにかくちぎさんの魅力が爆発した役だった気がします。
ゆうみちゃん(咲妃みゆさん)/神谷薫
原作の薫ちゃんはなんだか自分勝手で苦手なのですが、咲妃薫ちゃんはとってもかわいい。
天真爛漫で気持ちと発言の連動性が極めて高いところとか、普段のゆうみちゃんのふんわりほわほわした雰囲気と離れたイメージの薫ちゃん、よかったです。
伯爵令嬢の時もはつらつとしていて可愛かった覚えがあるし、ゆうみちゃんの元気な演技好きだわ〜と改めて思いました。
望海さん(望海風斗さん)/加納惣三郎
オリキャラのくせにめっちゃ溶け込んでます。
原作に加納ってやついたっけ?って思ってしまうくらい。
とにかく望海さんの魅力が大爆発してる役です。
相変わらず歌上手いし、殺陣も頑張ってるし、ちょっと頭おかしいし、言っちゃえばストーカーだし色気だだ漏れだし......よかった。
望海さんの素晴らしさを言葉で表現したいのに語彙力が足りない。
フランス語使ってくるのにちょっとイラっとする感じも愛おしい。
ダイナミック散髪もちょっと面白かった。
わたしが観に行った時は、公演が始まって間もない頃だったのでアドリブはあまりなかったのですが、次第にガトガトシーン(後述)ではっちゃけてたようで。いいなあ〜おちゃらけてる望海さん見たかったなあ〜と悔しかったり。
狂気をはらんだ望海さんももちろん最高ですよ。
完全にわたしの趣味なんだけど、望海さんの演じる志々雄もちょっと見たかったですね。すごそう。
咲ちゃん(彩風咲奈さん)/斎藤一
とりあえず悪即斬の歌が面白かった。
そんなかっこつけて歌う歌詞ではない、でもすごくかっこいいこの矛盾。
ああ宝塚。
原作よりもマイルドな斉藤さんだった気がします。
スタイルグンバツで一人だけ足が異様に長かったです。
翔ちゃん(彩凪翔さん)/武田観柳
ガトリングガンをぶっ放すシーンは漫画でも印象的だし、実写映画でも香川照之さんが怪演していましたよね。
宝塚版では、まさかのガトガト〜〜と歌うというね。すごいぞ、小池修一郎。画期的だ。
翔ちゃんは、キザキザな男前の演技がすごく素敵なジェンヌさんだと思っていたのですが、本来彼女はバリバリの関西人。
おもろいことがしたくてたまらなかったのでしょうか。ものすごく生き生きとギャグを連発されています。アドリブもすごい。
自分の殻を破ってる感がある。新しい翔ちゃんの誕生ですね。
大ちゃん(鳳翔大さん)/相楽左之助
これはただの大ちゃんです。
武器そっちのけで素手で戦ってるがツボでした。
せしこちゃん(大湖せしるさん)/高荷恵
これはモノホンの高荷恵。妖艶でした。
せしこちゃんこれで退団なんて言わんといて〜って思ってましたけど、高荷恵を全うして去るってかっこいいですよね。
恵の女らしさと強さって、せしこちゃんが元男役だったからこそ出せる魅力なんじゃないかな〜と思います。いい役で有終の美を飾ってくださいね。
れいこさん(月城かなとさん)/四乃森蒼紫
とにかくビジュアルが完璧。
お話を通して結局何がしたかったのかイマイチ伝わってこないんですけど、顔が良すぎてそんな事どうでもいいです。
れいこさまはマジ蒼紫。御庭番衆ソングかっこよかったです。
原作ファンも楽しめる内容だったと思います。再現度も高いですし。
新生雪組、どんどん勢いを増しますね。
連日満員御礼だそうじゃないですか。
トップコンビが相思相愛で、トップと二番手の仲も良好で、ダンス上手と歌ウマが中心を固めてたら安定してますものね。
次のローマの休日とドンジュアンが楽しみですね。
ゆうみちゃんのアン王女、最高に可愛いと思うのです。
(観に行けたらいいのだけど。。。)
2016年2月9日 宝塚大劇場にて(2020年加筆修正)