ヤフージャパンが微妙に汚い中途採用キャンペーンを開始している
「なんじゃこりゃあ」と思う人は健全だと思うんですが、まあ要するに、ヤフージャパンはリファラル採用で声を掛けたい人のほうから応募させる形で「月最大5時間5万円」とかいう格安なお値段設定でお試し期間を作ろうという話なわけですよ。
「ヤフー、“無制限リモートワーク”で新しい働き方へ #ヤフー 」とか書いてますけど、月5時間だけ、払うのははした金で大した活躍もできないであろう「副業」をやる意味を考えて欲しいと思うんです。
「どこでもオフィス」は面白いと思いますよ。是非やったらいいとは思います。でも、やっぱり目を惹くのは「最大月7,000円の補助(どこでもオフィス手当4,000円+通信費補助3,000円)」ですよね。月7,000円で何ができるの。自宅での光回線環境を整備しろという意味でしょうか。通勤にかかる費用がそのまま定期券代出るのであれば分かりますが、その辺は書いてありません。
常識的に身の回りでクソみたいなテレワーク移行事案を見ると、この手の手当てを薄くする代わりに通勤手当は必要な時だけ支給というのも多くて、それって程度の低いリストラ&一時帰休やコストカットである意図すら感じさせるケースがあります。ヤフージャパンほどの会社が、抱えている社員のオフィス費用や通勤費用を削減するために「どこでもオフィスをやるのだ」とかいうセコい話でないことを祈るのですが。
それにしても、これ見て応募する人たちはミーハーなんだろうなあと思います。
■副業人材(ギグパートナー)募集
□ヤフーの戦略アドバイザー(最大10名)
CSO(最高戦略責任者)安宅和人と「シン・ニホン」をテーマに、ニューノーマルの世界を見据えた上で、日本を元気にするためのインターネットサービスの企画立案を行っていただきます。
□ヤフーの事業プランアドバイザー(最大100名)
COO(最高執行責任者)小澤隆生と「ヤフーのこれから」をテーマにグループシナジーをさらに高めるための戦略やこれまでにない新しいメディアサービスの企画の立案を行っていただきます。
これ、社内に人材いないの?
まだどうなるか分からないけどLINEとの経営統合を控えて、安宅さんと小澤さんがまだヤフージャパンにいられるうちに、NewsPicksやVC界隈で培った知名度ドリブンで「ヤフーにあわよくば転職したい」と思う人たちをかき集めようという意味にしか見えないんですよね。
逆に言えば、この人たちをヤフージャパンの副業人材として呼びつけるのに「月5時間以上は時間を取りませんよ」という意味のようにも見えます。
それほどまでにLINEとの経営統合に向けた人材確保でリファラル採用に自信が持てないか、中途採用のための人材会社への支払いを渋りたいだけなんじゃないかと思うんですけれども、以前は『ソフトバンク・アカデミア』でソフトバンクグループの次世代の人材を育成しようという枠組みがなかなかしんどかったということなのでしょうか。
いやー、さすがに「月最大5時間、5万円の給料」というのを見て、馬鹿しか行かないんだろうなあと思ったもんで。ええ。