出版依頼と編集者との打ち合わせと出版未遂
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出版依頼と編集者との打ち合わせと出版未遂

山本一郎(やまもといちろう)

 忙中移動の手慰みにて乱文ご容赦…。

編集者さん「ワイちゃん、最近本を出しておらんな?」
ワイ「クソ忙しい。書く暇ないねん」
編集者さん「でもワイちゃんたくさん記事書いとるやん」
ワイ「連載の契約がある以上原稿落としたらあかんやろ」
編集者さん「なんJ民なら原稿落としまくってネタにしろや」
ワイ「他人に迷惑かけてネタ作ってどないするねんあほんだら。締め切りはまあまあ守るんや」
編集者さん「そんなわけでウチで本出さない?」
ワイ「忙しい言うとるやろ。耳に垢でも詰まっとるのか」
編集者さん「忙しいのは分かっとる! ライターさん出すから、その人に3時間ぐらいしゃべってくれれば本が出せるって寸法や。どや」
ワイ「えー」
編集者さん「ええやんけ。簡単な仕事や。テーマは『書くこと』でいこや」
ワイ「書くこと? しゃべって本を出すのに?」
編集者さん「こまけぇこたぁいいんだよ。いいから時間くれ」
ワイ「んな粗製乱造、しゅっぱんぶんかにたいするぼうとくやないか」
編集者さん「ひらがなになっとるぞ。棒読みやめろ」
ワイ「一言で言えば面倒くさい、それと『書くこと』をテーマとされても他人様にあれこれ言える立場にない」
編集者さん「一言なのに二つあるやないか。面倒なのはともかくとして、あれだけ記事書いとるんやからワイちゃんにも一家言あるやろ」
ワイ「ない」
編集者さん「なんでや。書く時の心構えとか、こだわりのキーボードとか書くツールとか、そういうのないんか」
ワイ「ない」
編集者さん「ねえのかよ。いつも何で原稿書いてるの」
ワイ「スマホ」
編集者さん「スマホ?」
ワイ「スマホ」
編集者さん「なんでスマホで書いてるの?」
ワイ「速いから」
編集者さん「他人様の参考にならんやないか。ほなら、どんなツールっつーかアプリつこてんの?」
ワイ「メモ帳」
編集者さん「はあ? メモ帳? なんかこう、気の利いた執筆ツールとか使わへんの」
ワイ「使わない」
編集者さん「なんやそれ。参考にならんやないか… んなら書く時の心構えは?」
ワイ「根性」
編集者さん「は?」
ワイ「あと強いて言えば徹夜」
編集者さん「徹夜?」
ワイ「睡眠がいい仕事を担保するというだろう。あれは嘘だ」
編集者さん「お、おう…」
ワイ「締め切りが迫った前日の夜、執筆するべき記事やエッセイや論文や脚本下書きの、すべての構成を頭に入れてから徹夜して一気に書き上げるんや」
編集者さん「徹夜」
ワイ「徹夜」
編集者さん「なんで徹夜するの?」
ワイ「仕事が詰まってるからやで」
編集者さん「事前にやっておけばええやないか」
ワイ「事前にできるんならこんな仕事の仕方しとらんし、そもそも事前に書く仕事時間の余裕はなく、何より締め切りが迫らないと書く気が起きない」
編集者さん「書く気が」
ワイ「起きない」
編集者さん「…そういう仕事の仕方でええのんけ」
ワイ「だから根性言うとるやないか。気合い入れて徹夜して仕上げるんや」
編集者さん「まったく他人様の参考にならんやないか」
ワイ「参考にならんから人にあれこれ言える立場にないって言うたやないか」
編集者さん「…分かった。んなら締め切り先に決めよか」
ワイ「おっ、いつ締め切りや?」

結局断りました。


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山本一郎(やまもといちろう)

神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント

私の文章よりも、もっといい記事があるかもしれないぞ。臆さず乱読せよ。
山本一郎(やまもといちろう)
作家/投資家。当アカウントは概ね個人の意見です。情報法制研究所上席研究員、お座敷置物芸全般。ゲームと読書と野球と調べものと。