【04】サンドイッチで論理的な文章の書き方を伝える

「文章をサンドイッチすると論理的な文章が書ける」ということが、今まで文章を書いていて感じたことである。

そこでここではまじめに「サンドイッチ」とは何かまじめに解説しながら「論理的な文章」の書き方について解説する。

◆「私の言いたいこと」と「まとめ」でサンドイッチ

「サンドイッチ」ってどういうことかというと、「私の言いたいこと」と「まとめ」で説明文を挟んでしまうことである。例えば、

○コーヒーがきらいな話

 私はとにかくコーヒーが嫌いです。その理由は2つあります。
 1つめは、コーヒーのにおいが苦手で気持ち悪くなってしまうからです。私の両親がコーヒーをよく飲むのですが、以前「どんなにおいがするんだろう」と顔を近づけたことがありました。すると、鼻をつくような嫌なにおいが……。なんだか気持ち悪くなり、食欲がなくなってしまったことを覚えています。
 2つめは、(以下略)
 こんなわけで私はコーヒーがどうにも苦手です。将来お偉いさんの会議とかでコーヒーが出されたら飲まなければいけないのでしょうか。

学術文書でもないし、解説記事でもないので適当で恐縮だが、「サンドイッチ」の意味は伝わるだろうか。

最初に「コーヒーが嫌い」、最後に「コーヒーがどうにも苦手」とサンドイッチする。

そうすると読み手に「この人は何を言いたいのか」がわかりやすく、またそれがどこまで続くかもわかりやすくなる。少し堅い話をすると、「主張→理由→結論」の三段構造が自然にできあがるのである。

ポイント:「私の言いたいこと」と「まとめ」でサンドイッチする

◆説明が続くときは何でもサンドイッチする

noteのようなカジュアルな記事やアフィリエイト記事でわかりやすい説明をしたいときは、何でもサンドイッチすると読み手に伝わりやすくなる。ここでは、

・列挙のサンドイッチ
・段落のサンドイッチ

これら2つについて取り上げたい。

・列挙のサンドイッチ

列挙のサンドイッチは、理由など複数のものを続けるときに前振りをつけることである。先ほどのコーヒーの文章をもう一度見てみよう。

○コーヒーがきらいな話

 私はとにかくコーヒーが嫌いです。その理由は2つあります。
 1つめは、コーヒーのにおいが苦手で気持ち悪くなってしまうからです。私の両親がコーヒーをよく飲むのですが、以前「どんなにおいがするんだろう」と顔を近づけたことがありました。すると、鼻をつくような嫌なにおいが……。なんだか気持ち悪くなり、食欲がなくなってしまったことを覚えています。
 2つめは、(以下略)
 こんなわけで私はコーヒーがどうにも苦手です。将来お偉いさんの会議とかでコーヒーが出されたら飲まなければいけないのでしょうか。

「その理由は2つあります。」と最初に書かれ、続く2つの段落で「1つめは、」「2つめは、」とサンドイッチする。

するとどうだろうか。読み手には「コーヒーが嫌い」という主張のあとに、理由が2つだけ続くことが伝わる。そして、どこからどこまでが1つめの理由であるか、2つめの理由であるかもわかる。

これが理由のサンドイッチである。続いてはもう少し細かく段落のサンドイッチについて考えてみよう。

ポイント:「○○なものは2つあります。1つめは○○、2つめは○○」

・段落のサンドイッチ

段落のサンドイッチとは、「私の言いたいこと」を段落の最初に書くことである。再度コーヒーの主張を読んでみよう。

 1つめは、コーヒーのにおいが苦手で気持ち悪くなってしまうからです。私の両親がコーヒーをよく飲むのですが、以前「どんなにおいがするんだろう」と顔を近づけたことがありました。すると、鼻をつくような嫌なにおいが……。なんだか気持ち悪くなり、食欲がなくなってしまったことを覚えています。

「1つめは、」のあとに、「コーヒーのにおいが苦手で気持ち悪くなってしまうから」という「私の言いたいこと」を書いている。

すると、読み手には「そうか、コーヒーのにおいが嫌いだからコーヒーも嫌いなのか」と理由の核心が一発で伝わる。その後の文章は「コーヒーのにおいが嫌い」という前提でその補足説明を読むことができる。

さて、ここまで「サンドイッチ」と言っておいて何だが、このコーヒーの文章はサンドイッチになっていない。なぜなら、くどくなるからだ。

 1つめは、コーヒーのにおいが苦手で気持ち悪くなってしまうからです。私の両親がコーヒーをよく飲むのですが、以前「どんなにおいがするんだろう」と顔を近づけたことがありました。すると、鼻をつくような嫌なにおいが……。なんだか気持ち悪くなり、食欲がなくなってしまったことを覚えています。コーヒーのにおいって本当に気持ち悪くなるからきらいです。

こんな感じで1文付け足してみるとどうだろうか。

うーん、なんだかくどくて、「もうコーヒーのにおいが嫌なことはよくわかったから!」ってなるだろう。では、どんなときにサンドイッチするのか。基本的には、

・段落の内容が複雑な場合
・ブログでポイントとしてまとめる場合

この場合は末尾で「サンドイッチ」するとよい。

段落の内容が複雑な場合は言うまでもないだろう。学術文書など内容が難解な場合は、まとめとして主張を復唱しておくと伝わりやすい。

noteやブログを書く人にお勧めしたいのがポイントサンドイッチだ。要は、こういうことである。

 1つめは、コーヒーのにおいが苦手で気持ち悪くなってしまうからです。私の両親がコーヒーをよく飲むのですが、以前「どんなにおいがするんだろう」と顔を近づけたことがありました。すると、鼻をつくような嫌なにおいが……。なんだか気持ち悪くなり、食欲がなくなってしまったことを覚えています。

ポイント:コーヒーのにおいで気持ち悪くなる!

こんな文章構造、見たことがある人も多いのではないだろうか。「○○のメリット!」みたいな記事では、たいてい各段落の最後に「ポイント」とか「吹き出しアイコン」などを使って内容を整理される。

流し読みが多いブログ記事はこうすると、読み手に内容を印象づけられる。ここまで説明してきた「段落のサンドイッチ」、学問の世界では「パラグラフライティング」と呼ばれる、論理的な文章を書くための手法である。

ポイント:段落の最初は「私の言いたいこと」を書く。必要に応じてサンドイッチする

◆結論や抽象的なことを書いてからわかりやすくする

ここまで論理的な文章についてサンドイッチにたとえて説明してきたが、要点は「結論や抽象的なことを最初に書いて、あとに説明を続ける」ということである。

・「私が言いたいこと」で文章を始めて説明を続ける
・「列挙するもの」の数を示してから続ける
・「私が言いたいこと」を段落の最初に書いて説明を続ける

 +くどくならない程度にまとめをいれる

このように、端的なものから長い説明へ、抽象的なものから具体的なものへ、と続くプロセスはもっとも書きやすく、伝わりやすい文章構造になる。そのように心がけると、自然とサンドイッチのように説明の前後には端的な文章がついてしまうのである。

万人受けする「わかりやすい文章」「論理的な文章」を書きたければ、この方法でほぼ間違いない。

よく評論文なんかでは冒頭でいきなり筆者の体験談や偉人の名言などが書かれることがある。これは単純に読者を引き込むための作戦であり、この時点では読者に「著者の言いたいこと」は伝わらない。すなわち、なんかわかりにくいのである。

そうではなく、最初に端的な一文を書くことで、「私は○○を言いたい!」と読み手に明確に伝えた上で伝えられるのである。サンドイッチを使いながら、ぜひ端的なものから長い説明へ、抽象的なものから具体的なものへというプロセスを意識してほしい。

ポイント:サンドイッチの文章は「抽象→具体」の流れが自然にできる

◆伏線回収

さて、ここから私のメインパートに移る。

今までの文章は、単純に私が勝手に考えたサンドイッチの文章を見せつけるために一生懸命書いた適当な文章だ。それでは、この記事におけるサンドイッチ構造を見てみよう。

先ほどのまとめでも述べたこの3つとおまけについて振り返る。

・「私が言いたいこと」で文章を始めて説明を続ける
・「列挙するもの」の数を示してから続ける
・「私が言いたいこと」を段落の最初に書いて説明を続ける

 +くどくならない程度にまとめをいれる

・「私が言いたいこと」で文章を始めて説明を続ける

要は、最初に「私が言いたいこと」を言えってことだったな。

(大見出し1より)
◆「私の言いたいこと」と「まとめ」でサンドイッチ
「サンドイッチ」ってどういうことかというと、「私の言いたいこと」と「まとめ」で説明文を挟んでしまうことである。例えば、
(中略)
少し堅い話をすると、「主張→理由→結論」の三段構造が自然にできあがるのである。

ポイント:「私の言いたいこと」と「まとめ」でサンドイッチする

ちゃんと最初に端的な一文、「私の言いたいこと」を示す。「抽象」だ。そのあとには「例えば」と「具体」が続く。そして、最後にはまとめの一文でサンドイッチ。「ポイント」までつけてダメ押しである。

・「列挙するもの」の数を示してから続ける

おもしろいからまだ続ける。複数説明したいものがあるときは、数を示してその区切りをわかるようにするんだったな。

(大見出し2より)
◆説明が続くときは何でもサンドイッチする
noteのようなカジュアルな記事やアフィリエイト記事でわかりやすい説明をしたいときは、何でもサンドイッチすると読み手に伝わりやすくなる。ここでは、
・列挙のサンドイッチ
・段落のサンドイッチ
これら2つについて取り上げたい。
(中略)
列挙のサンドイッチは、理由を続けるときに前振りをつけることである。先ほどのコーヒーの文章をもう一度見てみよう。
(中略)
段落のサンドイッチとは、「私の言いたいこと」を段落の最初に書くことである。再度コーヒーの主張を読んでみよう。

サンドイッチについての話題が2つあること、それが何であるか、それがどこから始まるかがわかるはずだ。

・「私が言いたいこと」を段落の最初に書いて説明を続ける

各段落の最初には、「私の言いたいこと」を端的に書いてから具体例とかを使いながら、その補足説明を続けるんだったな。

(大見出し2-小見出し1・2より)
・列挙のサンドイッチ
列挙のサンドイッチは、理由を続けるときに前振りをつけることである。先ほどのコーヒーの文章をもう一度見てみよう。
(中略)
・段落のサンドイッチ
段落のサンドイッチとは、「私の言いたいこと」を段落の最初に書くことである。再度コーヒーの主張を読んでみよう。

2つの文章とも、テンプレのように「○○とは△△である。」と書いていることがわかるだろう。

+くどくならない程度にまとめをいれる

くどくならないようにまとめをしようか。当然、この「◆伏線回収」のところも同じ。

(大見出し4より)
◆伏線回収
(前略)
それでは、この記事におけるサンドイッチ構造を見てみよう。先ほどのまとめでも述べたこの3つとおまけについて振り返る。

・「私が言いたいこと」で文章を始めて説明を続ける
・「列挙するもの」の数を示してから続ける
・「私が言いたいこと」を段落の最初に書いて説明を続ける

 +くどくならない程度にまとめをいれる

それぞれ列挙のサンドイッチを使っていることは、ここまで読んでくれた人なら気づくだろう。これ以上まとめるとしつこくなるので、ポイントを書いてしめることにする。

ポイント:「文章をサンドイッチすると論理的な文章が書ける」

そして冒頭に戻る。

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