家紋と和菓子のデザイン展 in 虎屋赤坂本店
こんにちは。
赤坂にある虎屋本店ギャラリーで開催されている 家紋と和菓子のデザイン展 に行ってきました。
虎屋といえば贈答用・謝罪用の羊羹のイメージですが、こんなに素敵な建物だったんですね。
そもそも家紋とは
当たり前のように思っていた家紋ですが、歴史の長さや種類の多さ、びっくりしました。
たしかに商人・農民だった祖母の家にも伝わる家紋、貴族だけの特別なものではなく、各家庭で持つもの。平安時代から今でいうロゴマークのようなものを日本人が好んでいたという文化にもびくりです。
今回はそんな家紋と和菓子にまつわる展示です。
家紋と和菓子のデザイン展
木材の香りがとっても素敵な虎屋の地下1階ギャラリー。
なんと無料の展覧会です!
1部屋の展示なのでさらっと見ることができます。
1部屋と侮るなかれ、このかっこいい空間!かっこいいっと思わず、こぼしてしまうほど綺麗な展示空間でした。
和菓子ってこんなにクールに展示できるの!
こんなに複雑な形の家紋もあるんだ、とびっくりしたり。
龍や鳳凰の家紋のお家とかどういうお家なんですかね。紋付にこの紋が入っているのカッコ良すぎではないしょうか。
家紋から連想して作られた和菓子(主に干菓子)が並べて展示されています。
どういう思いをこめたものなのか、スケッチと一緒に飾られているので成り立ちがわかりやすいです。桃の家紋もいいですね。可愛い。
イチオシ 真向き亀 と 袋
一番心ときめいた家紋が、「真向き亀」!!!
正面からの亀ってなかなか見ないですよね。展示空間の一番前を陣取る鶴と亀と家紋と和菓子。間違いなく縁起物だし、とっても可愛い。
時点に乗っていた真向き大根も可愛かったです。
もう一つ気に入ったのが 袋
形がふっくらと可愛くて、こんな紋が羽織に入っていたらときめいちゃう。
結構道具を家紋にしたものが多くて驚きました。
なんとなく植物のイメージが強くて…。5万種類以上あれば、いろんな家紋があるんですね。付喪神という信仰もあるので、道具が家紋になるというのも腑に落ちました。日本人の独特の感覚かもしれないですね。
伏線回収! 五三の桐の家紋
展示されていた五三の桐紋。
どこかで見たことある!と思ったら、祖母の家を片付けていた時に調べた家紋でした。
(ここにきて突然の伏線回収!)
キャプションの説明であらためて気が付きましたが、500円玉だ!!!!
あまりにも身近にあった!
祖母が嫁入りしたのは戦時中のことだったけれど、そんなこんなで、祖母は五三の桐の紋が入った嫁入り道具と着物をたくさんこさえて山を越えて祖父のところに嫁いだのでした。
祖母の嫁入り道具に再び思いを馳せる時間でした。
大事にしたい、家紋の文化
それだけ家紋を見ていると、やっぱりあらためて自分の家の家紋を大切にしたいと思いました。
気楽に、それでも願いを込めて代々受け継がれてきた家紋を、私も同じく気楽に身近に感じて伝えていける人間になりたいと思いました。
ちなみに我が家は九枚笹
積雪にも耐える生命力が吉祥を表しているようです。
素敵やないか。
現代の生活スタイルに合わせた家紋の形を探求する、虎屋さん・紋の辞典を作られた方々の思い、とっても素敵でした。
素敵な売り場もぜひ〜
季節の生菓子
毎月16日〜翌月15日までで入れ替わりをしている季節の生菓子
春めいた色味が可愛くって、天気も良かったので和菓子を楽しみました。
虎屋さんだけあって、なかなか素敵なお値段。
3階に茶寮もあるので展覧会を見てちょっとお茶をしたり、海外の人を案内するのにいいスポットだと思いました。
紋の辞典
やたらと引用している紋の辞典 雷鳥社
発売されていた展覧会限定の500冊の特装版の本!(内容は普通のものと変わらない)
黒色の装丁のかっこよさ、限定感と真向き亀に惹かれてついついお迎えしました。
家紋一つひとつ検索できるし、植物・道具 などジャンル分けされておりとっても使いやすいです。ちょこちょこ入っている家紋についてのコラムも勉強になります。
amazonでは通常盤が発売されてました。
建築美も注目したい
虎屋さんの外観から分かる通り、建築も素敵でした。
ふんだんに使われた木材と壁の黒漆、日本らしいのに新しい感じがとても良かったです。窓が大きいので自然光が差し込んで明るかったです。
ふむふむと見ていたら、「内藤先生の建築を観にこられたんですか?」と受付の方に声をかけられて、聞いてみるとよく建築を学ぶ学生さんたちが観にこられるそうです。
なるほど〜!
そんなこんなの学び多き、高尚の日でした。
バレリーナいつもありがとう。
展示詳細
家紋と和菓子のデザイン展
2024年3月9日ー5月30日
虎屋 赤坂ギャラリー
無料
精進いたします。
切り絵作家 ひら子
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