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ゴッホのひまわり in SOMPO美術館

こんにちは。

先日行ったSOMPO美術館でゴッホのひまわりを見ました。
印象的だったのでまとめておこうと思います。

ゴッホのひまわりとの縁

22歳の時イギリス、ナショナルギャラリーに行きました。
初めてのイギリス、初めてのロンドン。初日に地下鉄でドキドキしながらトラファルガー広場に向かったことを覚えています。

ゴッホのことはよく知らないけど、とりあえずガイドブックに載ってる美術館に行こう。なんかゴッホのひまわりがあるらしい、見ておこう。
くらいの感覚でした。

ナショナルギャラリー
こんな大きな美術館が無料なんですね。びっくりしました。
ヨーロッパでは寄付の文化が根付いているからでしょうか。貧富の差で芸術を享受できる機会が平等であることがとても素敵だと思いました。

しかし、美術館の中を探せども探せどもひまわりを見つけられない。"Sunflower”が見当たらない。
迷子か?とうろうろしていると、
ナショナルギャラリーでちょうどその時にゴッホの方がひまわりが別の場所に出張中でした。そんなことあるんですね。
よくよく考えれば、他の国での企画展に貸し出される作品がたくさんあると思うので、当たり前といえば当たり前なのですた、散々迷って迷って辿り着いたフロアに小さなキャプションがかかっていた時の驚きってば…。

ゴッホといえば、自分で耳を切った人、自殺した人、ひまわり、くらいしか知らなかったくせに、見れないとなるととても悔しかったです。
いつか絶対見てやる!と再訪を誓いました。
(いまだ再訪出来ず)

あれから8年

そんなこんなで、ゴッホのひまわりに縁はなく、かといってナショナルギャラリーや大英博物館で見た名画の記憶もほとんどないまま終わったイギリス旅行でしたが、あれから8年。

今更ながら人と話す中で美術史が好きだということに気付き、ようやく美術史を勉強して、展覧会や美術館に気軽に足を運べるようになるくらいには働いてお金を得られるようになりました。
一枚しか絵が売れなかった不遇な人・耳を切り落とした狂人というキャッチーな見方以外のゴッホの絵の好きなところを見つけられるようになってきました。
あのころはゴッホのひまわりが幾つかあることさえ知らなかった過去の私より、好きなものができて、たくさん展覧会に行く楽しみもできて進歩したんじゃないかなと。

そんな折、ゴッホのひまわりの1つが東京のSOMPO美術館にあるということで行ってきました。

ドキドキ…
わ〜〜〜〜

思ったより大きい〜〜!
思ったより鮮やかな色〜!もっと暗い絵だと思ってました。ゴッホの人生から受ける先入観でしょうか。

世の中に評価される前にアルルで自殺をした画家の絵が、その絵があるだけで人を呼び込めるだけの名画になることをゴッホは知らない。ゴッホを支えた弟も知らない。

何も知らないままイギリスに行った自分を思い起こして、ひまわりを前に思いを馳せることができるのはとても不思議な感覚でした。
また世界で別のひまわりに出会う時、私は何を思いだすのか、どんな自分なのか、とても楽しみです。

しっかり守られてます。後大きい。

単体での撮影は可能。
一緒に写真を撮ったり、ぬいぐるみを入れて撮ったりもNGです。しっかり警備員さんが目を光らせています。トマトスープかけるような輩が現れても作品が傷つくことはないでしょう。

芸術作品を傷つける ヴァンダリズム

最近、トマトスープをかけたりする活動家さんたちが以前ニュースを騒がせていましたが、あのような事件があると芸術作品と鑑賞者の間に距離を置くしかないのでいただけない…。
(そもそも他人のものを自分の主張のために傷つける行為で何か世の中から共感が得られるのかしら)

ヴァンダリズムと名前がつけられるくらいには、昔からある行為だそうです。

ヴァンダリズムは、公共または私有財産を故意に破壊する行動主義のこと。

アートぺディア

ヴァンダリズムの定義は一般的に
・オブジェクトそのものの破壊や損傷を目的とした敵対的行為。
・他の目標(他者の財産の横領、妨害行為)を達成するための間接的な手段として行われる破壊行為。
・オブジェクトの破壊を通じて自己表現を行おうとする破壊衝動に駆られた行為。

アートぺディア


政治的な背景、衝動、いろんな理由で芸術作品が注目を集めるために傷つけられてきたという歴史を知ってびっくりしました。
日本でもモナリザにスプレー噴射されたり。もう2度と日本では展示してもらえないんじゃないかな…。後の世の人たちへの機会損失を考えると本当に許しがたいです。


記事を読んでいると「許せない!」という感情だけでなく歴史的な出来事や落書きなど、それもヴァンダリズムだったのか!と驚くことも多くて興味深かったです。


物販コーナー

話が脱線しましたが、そんな情緒を振り回されまくったSOMPO美術館は物販コーナーも広々としていてオススメです。
カウンターのちょっと一休みできるスペースがあったのもよかったです。

ポストカード買った
日本の画家、東郷青児の絵がアイコン

大都会、新宿にある静かな美術館
ぜひ行ってみてください!


また世界のどこかでひまわりに会うときに、恥じない自分でありますように。

精進します。
切り絵作家 ひら子

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