親と子は、音叉(おんさ)のように共鳴する
離れた所に置いた二つの同じ音叉のように、親子の気持ちは共鳴することがあります。
親が落ち込むと、子も落ち込む
子が落ち込むと、親も落ち込む
親が笑うと、子も笑う
子が笑うと、親も笑う
親が考えられないと、子も考えられない
子が考えられないと、親も考えられない
たとえば不登校。
「嫌だなあ」という気持ちを心の中に抱えておくことが難しくなり、登校しない、という行動に出ている状態とも考えられます。
その背景には、葛藤できなさというテーマがあります。
子どもが学校で嫌なことがあった。
親に聞いてもらう。
悩みながらも登校する。
この場合は、子どもは葛藤できています。
登校しながら、心の中で葛藤しています。
これが出来ない場合に、行かない。という実際の行動がとられます。(実際の子の体感としては、体が動かない。行きたいのに行けない。という訴えになることが多いと思います。)
子どもが学校で嫌なことがあった。
親に聞いてもらう。
親も嫌な気持ち、不安な気持ちになり動揺する。
子も動揺し、悩みが大きくなる。
心に葛藤を抱えきれず、行動化する。
子の動揺が、親の動揺を生み、さらに子に共鳴して、大きくなった状態です。
親と子の心の音叉が全く同じ大きさで、共鳴しています。
ここで、中学時代を思い出してください。理科で習いました。
2つの音叉は、同じ大きさでなければ、共鳴しません。
親が、子よりも大きい心を持てれば、親は動揺しません。
親が動揺しなければ、子の心の揺れは次第におさまります。
この例えから、親自身が、子と同じ心の音叉の場合、自分の悩みを自分の心に抱えておけるように、カウンセリングなりセラピーなりをしっかり受けて、情緒を安定させる、心を成長させることが必要だと考えてみることができます。
親自身の性格、親子関係、夫婦関係、仕事のこと、病気のこと、様々な不安。
親自身の心と向き合うことが必要です。
これはもちろんすべてのケースで言えることではありません。しかし、子の不適応への対応に親の心の成長が必要なケースがあるのは確かです。
このことをはっきりと伝えてもらう機会は、実はそう多くないように思います。
親が原因。ということではありません。親が動揺する背景には、親を取り巻く環境、家族状況、家族の歴史などが複雑に絡みあっています。
ただ、子の目の前で、最も身近で、子を受け止める立ち位置にいるのが、親。というだけのことです。
心の音叉を育てたい親御さん、これから親になろうという方、ぜひ専門家によるカウンセリングをご検討ください。
当ルームでは、家族療法の視点も取り入れながら見立てを行っています。
最初のカウンセリング申し込み書には家族のこともご記入いただいています。
夫婦それぞれの家族に代々流れる心のパターン、特徴、その中で親が立たされているポジション、家族成員の関係性など、あなたがこれまで気づかなかった視点を提供できるものと思います。
なぜなら、家族療法の視点からの心の健康や成長については、学校教育で習うことは皆無だからです。
多くの方にとって、新鮮な情報となるでしょう。
カウンセリングを通して、パターンを変え、心を成長させて参りましょう。
カウンセリングは、真摯に取り組むことで、必ず血肉になり自分に還ってくるものです。
その営みに生活を賭けた専門家と共に、ぜひご一緒できることを心待ちにしております。
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