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「学校に行かない」は誰の選択?~『愛の逆流』を手放した時、我が家に起こった奇跡②~

自己紹介

こんにちは。臨床心理士のかちゆみこです。

前回は、我が子たちの不登校の経緯、当時の私の親としての対応などを書かせていただきました。

今日はその続きを書かせていただきます。

まだ、読んでいない方は、以下、前回の記事からご覧になってくださいね。


セラピーで個人セッションを受けたときの衝撃


当時、こどもたちが通っていたフリースクールのご縁で、ハートエデュケーションセンターの学びと出逢い、元々心理学を学んでいた私は、「インナーチャイルド」というキーワードに興味を引かれ、学びをスタートしました。
 
きっかけは、こどもたちのことを悩んでどうにかしたい・・・・というよりも、『学問』として私自身の幅を広げるために、受講を決めたという感じです。
 
でも、何回かの個人セッションで、自分たちの家族に起こっていたことが明らかになり、本当にショックを受けたのを覚えています。
 
それは・・・
こどもたちが「学校に行かない」という選択が「私を助けるため」だったという事実です。
つまり、私が子離れしていなかったということ。


 これに気づいたとき、すごくすごくショックでした。
 
だって、マインドでは、子離れしているつもりだったし、こどもたちが自ら選んで学校に行かない選択をしていると思い込んでいましたから。
 
だけど、無意識では、こどもたちは私を助けて喜ばせるために、学校に行かなくなっていたということに、セラピーを通して気づいたのです。
 
私は、私の人生を生きるために、無意識でこどもの人生を利用していました。
 
そして、それは、私の家系の抱える「問題」にもさかのぼり、代々、こどもは親を助けるという図式が引き継がれていたのです。

『愛の逆流』です。


 
思い起こせば、私自身も社会に合わせるのが苦手で、学校もイヤイヤ行っていました。
こども時代、生きるのに必死でした。
 
だから、こどもたちが学校でつまずいたとき、表面的には大変と言いながら、心のどこかでは「これで、私も学校(=社会)と合わせなくてすむ!」とほっとしている部分があったのです。
 
「当時、学校に居場所が感じられなかった私のインナーチャイルド(内なるこども)が、いまだに学校になじめず、自分のこどもを利用して、自分のためのユートピアを求めていた」とも言えるかもしれません。
 
セラピストのサポートを得て、セラピーでそういう自分にも気づき、罪悪感や新しい関係(=社会)に踏み出すこわさも受け入れ、包み込みながら、私は自分の人生のために、こどもたちを利用することを手放すことを決めました。

インナーチャイルド=リアルチャイルド

心の方程式のひとつ、
 
インナーチャイルド(内なるこども)=リアルチャイルド(実際のこども)



 
インナーチャイルドの声に耳を傾け、その子と和解し、インナーチャイルドの傷を解放したら、リアルチャイルドにもすぐに変化が顕れるということは、本当によくあることらしいのです。
 
驚くことに、我が家でもセッション後、すぐに、こどもたちに変化がありました!!!
 
長男がそれまで避けてた学校に行ってみたいと言うではありませんか!?
そして、長男につられて、長女も!
 
特に私の方から何かアプローチもしていません。
長男が小5、長女が小3の4月のことです。
 
長男の動機は「もっと、同世代の友達がほしいから」
長女の動機は、「兄がチャレンジするなら、私ももう1回学校行ってみようかな」という感じ。
 
その後、結局、紆余曲折ありながら、長男は今は週2~3回のマイペース登校、長女はクラスに仲がいい友達ができて、毎日学校に通っています。

(このコラムを書いた息子中1当時から現在の中3の卒業時には、ほぼ毎日学校に通えるようになりました。)
 
ここで、私が言いたいのは『学校復帰すればいい』ということではなく、一度立ち止まって、お子さんの「学校には行かない」という選択を、繊細に見つめ直す必要があるということです。
 
・それは、本当に「こどもの」選択か?
 
・親自身の『問題』をこどもに背負わせていないか?
 
親がこどものことも、自分の内面もよく感じて、観察してみること。
 
その上で、こどもの個性に合った選択をするのはすてきだなぁと思います。
 
後日談ですが、長男は、不登校になった時期を振り返り「あのとき、学校に行くことをあきらめなかったら、ぼくの人生はどうなってたかな?」と話しています。
 
親としても、あのとき、私自身がきちんと葛藤し、『学校』という選択肢も他の選択肢と同じように息子に与えられていたら・・・・と思うと、胸が痛みます。

息子の感性を守りたいという純粋な愛


今回、コラムを書き出す前、ふと、昔つけていた日記を読みなおしました。
 
そうすると、その日記の中に、息子のことを純粋に愛しく感じている過去の私の姿が。
 
ちょっと、紹介させてくださいね。

今夜、月を見つけた息子との会話。

私「どんな月が見えた?」

息子「はんぶんのお月さま。誰かに食べられちゃったのかな?」

私「そうなのかもね・・・」

息子「ことりさんかな?ねこさんが飛んで行って食べちゃったのかな?お月さまが“イタイイタイ”と言ってるかなぁ」

息子の純粋さと優しさ、感性の豊かさにとても心が和んで、大切に慈しんでいきたいなぁと思った。

息子のママになれたことを誇りに思った。

2011年のある日の日記

私の母としての、この子の感性を守りたいという想いがちょっと行き過ぎて、息子の人生も飲み込み、息子から『学校』を奪うという結果を与えてしまったかもしれないと思うと、とても切ないのですが、
 
だけど、この純粋な親としての愛があるからこそ、こうして、再生の道も選択できたのかなぁとも思います。
 
時空を超えた私の息子への優しい眼差しに、私自身が深い癒しを感じました。
 
私はずっと精いっぱい、息子を愛していたのだと。
ただ、愛し方を間違えてしまっただけで。
 
こどもに何か『問題』が起きたときは、この愛し方を見直すタイミングなのかもしれません。
 
『間違い』のない人生などないと思います。
 
また、ある意味では、人生には『間違い』などないとも言えるかもしれません。
 
これまでのこどもたちや私たち家族の歩み、フリースクールでのプロセスは、私たち家族にとって、とても必要なものでしたし、それがあったから、今があります。
 
だけど、そこに留まることがすべてではなかったということ。
 
『気づいた時がチャンス。そこから、どう生きていくかが大切!!!!』だと、感じます。
 
これまでの私たち家族のプロセスにも深く頭をさげながら、さらに、家族みんながいきいきと自分らしく生きられるような選択ができますように。。。。
 
私も私の人生のために前進していこうと思います。
 
皆さまの人生も、応援しています。

※ 2022/2/25配信コラムのリライト

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