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「支配」と「愛」はちがう

うちの父と母の関係は、父が絶対的な存在だった。

父が「YES」と言ったら「YES」だし、「NO」と言ったら「NO」。

母はいつも父のご機嫌うかがいをして、機嫌が悪いときは、母のせいじゃないのに、怒りを一身に受けた。

父が母に手を挙げることはなかったけど、言葉の暴力は我が家の日常だった。

心理学的な用語に当てはめるなら、典型的な「世話される子」(父)と「世話する子」(母)の共依存関係だ。

そんな夫婦関係しか知らないで育った私は、やっぱり、知らず知らずのうちに「ここ(共依存関係)」にハマりやすい。

特に、パートナーシップにはこのクセが出やすくて、これまでにも何度か、主人と衝突を繰り返してきた。

『察して!』って叫ぶチャイルド

この休日に、久しぶりに夫婦けんかした。

そのきっかけは、こどもたちと遊んでいて、主人がお昼寝してしまったこと。

私は、その間、やりたいことがあったのに、こどもたちのお世話でそっちに集中できず、イライライライラ。

主人が起きて、その後、家族ででかけたときも、イライラをどうすることもできず、ムス~ッとした顔で過ごしていた。

そんな私の様子をみて、主人は

「ゆみこが何かあったのはすぐわかる。

全然、反応しなくなるし。

どうしたの?何があったの???」と、声をかけてきてくれた。

私は、主人にイライラをぶつけた。

「私もやりたいことあったのに、肝心なときに寝ちゃって。。。」って。

主人は、ムッとした顔で

「え?俺のこと、怒ってたの? それって、言わなきゃわからないよね。

察しろってこと!? そんなの無理だよ。

明らかに、ゆみこが『世話される子』になってるじゃん!!!

(主人もハートエデュケーションのベーシックコース修了生なので、ときどき、夫婦間でも心理用語が出てくる)

じゃ、俺、家の中で、安心して寝ることもできないね!!!」

と、険悪ムードに。

主人に言われたことは、まったくの図星。

だけど、どう対応していいかわからず、主人とは険悪なまま、私の中でこのことを一日熟成。

「支配」することが「愛」だと勘違いしてた!?

一日たっぷり寝て、朝、ふとんの中で、また、昨日のことを振り返る。

私の中で、何が起きてたんだろう?

『察してほしい』って怒るチャイルドを感じてみると、父のエネルギーとそっくりだって気がついた。

相手に自分を力づくでも「愛させたい」「支配したい」

パワーゲームでパワーを振りかざし、相手を「支配」することで、愛を得ようとしてたんだ。

チャイルドを抱きしめ、声をかける。

「ゆみちゃん、お父さんから間違った愛し方を学んできたんだね。

「支配」することで、「愛」をもらえるって勘違いしてきたんだよね。

それしか知らなかったもんね。

だけどね、それは愛とはちがうんだよ。

支配しようとするとね、逆に、相手との関係が壊れるんだよ。

ゆみちゃんも、相手も、傷つけることになるんだよ。

そんなの悲しいよ。

だから、ママと一緒に、よりよい愛し方を見つけていこうよ」

目に涙をいっぱいためて聞いてたチャイルド。

やだやだって愚図りだした。

支配はチャイルドにとって、「父」そのもの。

そして、その先には、私がずっと追い求めてきた母の愛があったのだと理解できた。

父の真似をして、私が得たかったのは、母の愛。

そうだ。

チャイルドは、主人と母を、勘違いしてる。

そして、母のように、支配に屈しない主人に、びっくりもしていた。

チャイルドの「欲しい愛がもらえなかった」という痛みに降りていく。

チャイルドを抱きしめながら、痛みもともにハグしていく。

「大丈夫だよ。〇〇(主人)は、お母さんとは違うよ。

お父さんとお母さんの愛し方ではないやり方で、〇〇とは、愛のある関係を築いていけるよ。

自分の中に、起こっていたことが理解できてはじめて、チャイルドはその場所から離れることを受け入れてくれた。

「支配は愛ではなかった」

そのことが、深いところから理解できてよかった。

そして、最後にじわじわとやってきた理解は、また、さらに私を癒した。

・私は、それだけ、主人をすごくすごく愛してるんだってこと。

・愛し方は間違えてしまったけど、彼は、私にとって、とっても大切な存在なんだってこと。

主人と新たな関係へ

その後、自分の中の理解とともに、主人に謝った。

そうしたら、主人が私に言った。

「ゆみこがそういう関係で育ってきたから、そうなりやすいのはわかった。

だけど、俺は、そんな環境では育ってきてないから、絶対に、ゆみこのお母さんみたいにはならない。

今回も、ゆみこに言われたことに怒りを感じた。

違うと思ったら、はっきり違うって言う。」

それから、「休日、時間がほしいときは、そう言ってくれれば、対応できる」とも。

複雑にしてたのは、私。

シンプルでよかったんだ。

主人からもらった時間で、今、このnoteを書いている。

私の失敗談。

だけど、大切なところに気づいて、深い部分を癒せたと感じている。

この気づきも、誰かに届きますように。

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