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「ココ」001/映像脚本

【登場人物】
村中晃湖(ムラナカコウコ):27歳:女:愛称はココ。ゆえにシャネルが好き。そして、湖に関連する歌が好きなYouTuber。
長谷琉生(ハセルイ):27歳:日本とスペインのハーフ。緑色の瞳。晃湖の幼なじみの画学生。愛称はピカソ。

○マンションの一室・内
   壁に緑の布が張られ、カメラがセットされている。
   バッチリ化粧をした村中晃湖(27)が入って来て、撮影を始める。
晃湖「はじめまして。今日からYouTubeを始める、ココです。よろしくどうぞお願いします。というわけで、ココと言えば皆さん、ココ・シャネルを思い浮かべますよね。でも、ココは本名じゃなく、愛称だって知ってましたか? その由来はココリコからだという説があり、日本語のコケコッコーなんです。漫才コンビのココリコさんは、Wikipediaによると、地元の喫茶店の名前を拝借したらしいです。というわけで、同じココということもあり、私、シャネルが好きなんです。でも、それを手に入れるためには必要なものがあるので、YouTubeを始めた、というわけなんです。なので、みなさん、チャンネル登録をして、いっぱい観に来てくださいね~! というわけで、って、というわけでが多いですけど、ココの口癖なので、気にしないでくださいませ。というわけで、私の下の名前に湖という漢字が入っていて、実家の近くに小さな湖があったこともあり、いろんな湖を観に行くことも好きなんです。でも、しつこいようですが、それには必要なものがあるので、みなさん、ゼッタイにチャンネル登録をして、いっぱいいっぱい観に来てくださいね~! ではでは、今日は記念すべき第一回目なので、湖に関する歌を唄っちゃいますね。(iPadで曲を探しながら)え~と、中村晃子さんの『虹色の湖』。YouTubeで検索してたら出て来た、私のお気に入りです。ご近所迷惑になるので、音量小さめ、マイクなしで唄います。(スタートボタンを押す)」
   音楽1「虹色の湖/https://youtu.be/0P94wD5zC9g」、イン。

○クロマキー合成
   と或るキレイな湖。
   晃湖、その前で唄い始める。
   暫くして、晃湖が湖の風景の中に入って行く。

○と或る湖畔・夕方
   晃湖(当時20)が、キャリーバッグを引いて歩いて来る。
   その後ろから、長谷琉生(当時20)が追いかけて来る。
琉生「ココ、待てよ! (晃湖に追いつき、腕を掴む)」
晃湖「離して! もうこんな田舎はイヤなの。幸せに会いに行くの」
琉生「俺とじゃ幸せになれないのか?」
晃湖「ピカソには夢があるじゃない」
琉生「ああ。だけど…」
晃湖「その夢の邪魔はしたくないの」
琉生「邪魔だなんて…」
晃湖「私、わがままだし、自分勝手だから」
琉生「そんなの、子供のころから知ってるよ」
晃湖「ねぇルイ、ピカソって呼ばれてるけど、ピカソにはなれないでしょ?」
琉生「ココ…。(晃湖の腕を離す)」
晃湖「ゴメンね。(どんどん歩いて行く)」
   音楽1、アウト。

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