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「住めば都」にできるようになった人生の場数

仕事の方は覚えることが多く、同じ会社といえども、拠点・統括部門が違えば全く仕事の進め方や考え方が違い、馴染むのが一苦労。
これは毎回異動で苦労するところである。

引っ越してようやく半月。
数回の転勤の中で、2年ほど居たことがあるエリアに戻ったわけですが。
以前では行かなかったようなところにどんどん行ってるというか。
この半月の行動力が半端なかった。

以前いた時はほぼ最寄り駅と入居先の往復で、その道すがらのスーパーや外食に寄るという程度。
それが、隣駅まで往復歩いて買い物したり(結局買わずウィンドウショッピングで終わる)、駅向こうの神社仏閣や博物館に行ったり、駅とは反対方向にある小さな商店街まで歩いたりと、結構な行動範囲となっている。

以前の自分は引きこもりだったのかと錯覚しそうになるが、そうではない。

初回の転勤でホームシックになるも、自分の居心地を探して、当時は「行きつけの店を作る」が命綱だった。
確か、その後に移ったのが今のエリアで、行きつけの店づくりに励んだものだ。(残念ながらコロナ禍で、通ってた店の大半は無期休業状態)

そして転勤を繰り返し、居心地の在処が「行きつけの店」から「そのエリアの文化に触れる」になったり、博物館・美術館といった公共施設巡りになったり、メインが変遷するにつれ、行動範囲が変わっていった。

引っ越し先での半月で、ここまで動き回るとは、昔の自分では考えられなかっただろう。なにせ、実家暮らしの頃は親にでさえ「生活力がない」と言われ続け、車を買っても同じ所しか行かない強力な帰巣本能の持ち主だったのだ。
それが一人で生きる環境の中で、何とかしようと藻掻いてきた、その小さな積み重ねがここまでの行動力になったのかと、着実に人として成長はしてきているんだなと、自分で自分を認められるように感じた。

転勤は正直しんどい面もあるが、人が変わるのに必要な「環境を変える」「付き合う人を変える」「仕事を変える」を一度にやらかしてくれる劇薬でもある。劇薬なので用法・用量には個人差もあり、時には毒薬にもなり、全ての人にオススメできるものではないが、少なくとも今までの自分には割と効果的だったのだろう。

ただ、まだ、「仕事の都合で、前の住んでたエリアにセカンドハウスを持たなければならず家探しをする」という夢を見た。
どうしても以前住んでたエリアと衣食住の利便性を比較してしまうところも少なからずあるが、比較にとどめ、批判などにならぬようにしたいものだ。


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