怠惰と勤勉

今年は、例年になく、仕事が大変です。労働時間が長くなっているわけじゃありません。肉体的苦痛が増えているわけでもありません。

アイディアを出すことが大変なんです。授業のスタイルは、ガラリと変え、これまでは、生徒は授業でインプットばかり。今は、インプットとアウトプットが半々。三十年教えっぱなしできて、ついにそのスタイルでは、今時の生徒には見向きもされなくなったんです。

学校は眠るところじゃありません。
生徒の寝顔を見るために教壇に立っているわけじゃありません。

センセイたちは、いつも忙しそうです。遊びに行って深夜に帰ってきて、学校の前を通ると、職員室の電気がついていてびっくりなんてこともしょっちゅうありま。

時間をかけることには勤勉。
アイディアを出すことには怠惰。

その逆がいい、と思うんです。
時間をかけることには怠惰。
アイディアを出すことには勤勉。

机に何時間向かっていても、アイディアなんて出てきません。

移動中、トイレの中、ベッドの中、もっともアイディアが浮かぶ時らしいです。

僕は平日は朝一時間ほどジョギングするのがルーティーンなんですが、もっともアイディアが浮かぶときは、その時。また、会議ではなく、雑談中に気づくこともよくあります。

アイディアが浮かばなかったらどうしよう、常にプレッシャーな日々。僕はサボっているようにしか見えないのでしょうけど、アイディアを出すことには勤勉なつもりです。誰も気づいてくれませんが。マグ片手に、ボーッとしていても、頭の中は大忙しなんです。

昨年度まで、自分が催眠術師ではないかと思っていたのですが、今年度はまだ一人も寝かしていません。でも、アイディアが尽きたら、また寝ちゃうでしょう。

ああ大変、ああ大変。

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