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僕らはいつだって、不平等で不確かな夜を越えて

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退屈なエッセイ集です。
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2023年7月の記事一覧

僕らはいつだって、不平等で不確かな夜を越えて「酒と耽溺」

僕らはいつだって、不平等で不確かな夜を越えて「酒と耽溺」

全部どうだっていいはずなのに、酒を呑むと全てが愛おしく思えてきてしまう。例をあげるなら、自作の小説や、彼女がくれた文庫本。来週行われる七夕祭りと泡銭。あるいは少女S、もしくは性女S。
雑多な居酒屋にて、茫漠、閑散とした水晶体に輝る猥褻な煌めき。グラスの中で氷が回れば自ずと僕の生命も廻る。こんなものは退廃思想の耽溺日記だと罵って読まないつもりかい。別にかまわないよ。僕は痛みだけを信じているんだ。ただ

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