見出し画像

モノクロイラストを使った同人誌の表紙デザイン

タイトル通りです。

▼以前、クリスタ&フリーフォント縛りで同人誌の表紙デザインを考えたことがありました。

制約がある中でビジュアルを考える作業が楽しかったので、今回は「モノクロイラストを使う」という縛りを設けた表紙デザインを制作してみました。

主に漫画の同人誌を発行されている作家さんが当てはまると思うのですが、下記のように何らかの理由で表紙にモノクロイラストを使うことになった状況を想定しています。

  • カラーイラストよりモノクロイラストの方が絵柄に自信が持てる。

  • 漫画原稿でお気に入りのシーンが描けたので表紙にも活用したい。

  • 色塗りの作業が億劫だったり、スケジュールが厳しかったりする。

※この記事では作例のみ掲載する形を取っています。メイキングは掲載していません。



前提条件

制作環境について

▼使用したソフト
Adobe Illustrator、Adobe Photoshop、CLIP STUDIO PAINT

※フォントは有料のものを中心に使用しています。

同人誌の設定について

架空の作品の二次創作という設定で制作しています。作者名やサークル名なども全て架空の名称です。

<概要>
・同人誌のタイトル:Friction of uncertainty
・原作名:ドリームコンプレックス
・カップリング名:三崎 景 × 東大寺 もなか
・作者名:やまかだ
・サークル名:三百六十五日御機嫌

<本の内容> 
・お互いに巨大な感情を向けている女子高生2人組が主役。
・感情のすれ違いで喧嘩になってしまうが、すったもんだの果てに仲直りをする話。ハッピーエンド。

作例に使用しているイラストは、青たまさん(X:@b_tama)に描いていただきました。ありがとうございます!



作例

作例は4点あります。
できるだけ「モノクロイラストであることを活かす」「漫画原稿を使うメリットがある」状態を目指して制作しました。


A:原稿を拡大してトリミング

漫画原稿を拡大すると、線画のザラザラ感やトーンの粒感が良い味を出してくれます。
もっと大きなサイズに引き伸ばしてもグッと雰囲気が出るので、即売会のポスターデザインにも流用できます。


B:コラージュ

透過した線画だからこそできる着色や加工、重ね方を試してみました。
本の内容に合わせ、気持ちのゴチャゴチャ感が出るよう、破れた紙やブラシによる汚し等の表現を取り入れています。


C:本編の台詞を引用して素材にする

台詞をフキダシごと素材として使い、情報量を増やしながら漫画らしさを強調しました。
メインビジュアルに漫画原稿を使いたいときに相性が良い方法だと思います。


D:単色で刷る

使う色を単色(&その濃淡)に絞ってしまう案。
データと刷り上がりを比較した際に完成イメージがブレにくいので、クラフト紙や色画用紙への印刷等にも向いています。



実際に作るとしたら…

1.デザインを同人作家本人が行う場合

前回の記事(https://note.com/kira_create/n/n5c44c18bb9a7)が、「この順番で進行すると作りやすいかも?」という内容になっています。
イラストがカラーでもモノクロでも基本的な考え方はあまり変わらないと思うので、もし参考になれば嬉しいです。

2.デザインを他者に依頼する場合

モノクロイラスト(特にトーンを貼ったもの)は、依頼先が推奨する形式で画像の書き出しができると安心です。
また、着色や加工をする際にレイヤー分けされたデータが必要なこともあります。
カラーイラストとは扱いが異なる可能性が高いので、必要な解像度や保存形式を依頼先に確認してみてください。



おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。
ご感想や疑問点等があれば、お気軽にWaveboxに送っていただけると助かります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?