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Rüblikuchen 人参のケーキ


ドイツは今、イースターの季節です。
この時期は、街中に
うさぎや卵のオーナメントが飾られます。

うさぎと言えば…
そして春を連想するからでしょうか。
私の働くパン屋さんでは、
季節限定の「人参のケーキ」が
作られ始めました。
ドイツ語では
Karottenkuchen(カローテンクーヘン」や
Rüblikuchen(リューブリークーヘン)と
色々な呼び方があります。
私の職場では、
薄くてタルトのような形なので
Rüblitarteという名前です。
生の刻んだ人参と
ローストされたヘーゼルナッツが
たーっぷり入ったケーキ生地を、
クッキーを敷いたセルクル型に流して焼いて、
特製のチーズクリームを塗って仕上げます。

このクリームに使うのは、
Quark(クワルク)という
ドイツではポピュラーなフレッシュチーズ。
真っ白な
裏ごしカッテージチーズのような感じで、
クリームチーズよりもさっぱり。
ドイツではチーズケーキなど
お菓子によく使われます。
バターとお砂糖、
レモンの皮とバニラをホイップして、
そこにQuarkを加えれば完成の
とてもシンプルなクリームですが、
これが人参のケーキと相性抜群!
ナッツの風味が香ばしい生地と
クリーミーでも重すぎない
レモン風味のQuarkトッピングが
いい感じに絡み合い、
本当に美味しいのです。
味見をした同僚たちも
みんな感動していました。

思えば冬のドイツというのは、
お菓子はどれもスパイスたっぷりで
甘さもしっかり、
そしてどっしり重厚なものが多くなりがち。
ですから、
色も口当たりも軽やかで
爽やかな酸味のクリームを纏った
この人参のケーキは、
春を迎えるためのお菓子として
ぴったりなのかもしれませんね。

明るい時間がだんだんと長くなり、
ぽかぽか陽気も多くなってきた今日この頃。
皆さんもぜひ外に出て、
人参ケーキとともに
お茶の時間を楽しんでみては如何でしょうか。










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