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「ハピネスカーブ」読書メモ

幸福度は40代で一番低くなって、50代からまた上がってくる。そんな曲線をハピネスカーブ、というのですね。

本に書いてあることをざっくり言ってしまえば下記に集約されます。

過去のことに対して失望感を抱える一方で、将来に対する期待も失ってしまう。だから中年期は過去と未来の両方に対して、惨めな気持ちになるのです。期待や現実や自分の性格や選択や年齢など、すべてが押し寄せてきて、互いに複雑に絡み合う。

過去のことに対して失望感を抱える一方で、将来に対する期待も失ってしまう。だから中年期は過去と未来の両方に対して、惨めな気持ちになるのです。期待や現実や自分の性格や選択や年齢など、すべてが押し寄せてきて、互いに複雑に絡み合う。

いろいろ経験してきて今だから、ここから夢を見続けられるほど若くない、かといってもう諦めて過ごすにはまだ若すぎる。そんな葛藤と苦悩が40代にはある、だから幸福度は低いのだ。ということのようです。

なんかわかる気もします。まだここから一花咲かせたい、でも30代前半までのような勢いがない。悶々とする。しょうがない、くつろごう。ということで、僕は「くつろぎを世界に」、というステキなキャッチコピーの大義名分を掲げ、そのためには自分がくつろがないとね、という正当化をしながら日々を過ごしています。そのためか、ハピネスカーブはそこまで下がってない。

でももっとハピネスになるヒントがあるのでは、、、?という浅はかな考えから手に取った本です、「ハピネスカーブ」

幸福について調査したどの国でも、ごくシンプルなパターンが見られた。
すなわち、安定した結婚生活、健康、十分な収入(それほど多くなくて良い)は、幸福に寄与することがわかった。逆に、どの国でも、失業、離婚、経済的な不安定さは幸福にはつながらないことがわかった。

ふむふむ。・・・・でしょうね、想定内です。

幸福の経済学が導き出した重要な調査結果は、幸福を決定づける要因は、物質的なものではなく社会的なものである。ということだ。
結局のところ、人間とはきわめて社会的な生き物なのである。

人間関係が大事ということですね、「カモのネギには毒がある」のマルチ商法の吉野代表も言ってますね。やっぱり正しいんだ。

生活満足度の3/4を決定づけるもの
・社会からのサポート(困った時に頼れる人がいる)
・寛大な心
・信頼感
・自由
・個人の収入
・健康寿命

今の日本では、社会からのサポートが弱い感じですね。自助をもっと、とか言われるし。信頼できる社会ネットワーク、というのが今の日本では大事なものなのでしょう。

社会学者の宮台真司さんの本で、「小さな政府」+「大きな社会」がこれから目指すべき道だ、というようなのがありましたが、この大きな社会を作っていくためには、まずは自立した個人や自立した共同体を作っていくことが必要だ、と。

また、寛大な心とは「寛ぐ(くつろぐ)」ことで生まれてくるものなので、やはりこのクツロギストという生き方は重要ですね。いつも自分の心にくつろぎを。

知恵とは、公共の利益への関心としての思いやりや向社会的な態度、人生に関する実用的な知識、個人的な問題あるいは社会的な問題を解決するのに実用的な知識を使うこと。曖昧や不確実なものに対処する能力、多角的な視点を持つこと、感情が安定していること、自己理解を冷静に行える能力。

知恵が大事だ、という内容ですが、しっかり自分で考えて、自分のことも客観的に見て、このVUCAの時代に適応していこう、そんな感じでしょうか。

知恵とは3つの領域の強さを混ぜ合わせたもの。
認知機能」で知識と分別の領域→物事を理解してそこから学びを得ること。
情緒面」で感情や共感の領域→自分や他人をどう感じるかに関わる
思慮深さ」で自己理解や冷静さの領域→自己や他人の捉え方を示唆。

なるほど。

知恵は「ポジティブな社会的外部効果」になる。
社会に賢い人がいて賢い振る舞いをすることによって、他の人(賢い人もそうでない人も等しく)の生活も良くなる。

まずは自分が賢者になり、その振る舞いをすることで、周りの人にも良い影響を与え、そして良い社会になる、スタートはまずは自分ですね。

40代は仕事でも家庭でもエネルギーが有り余っている。それなのにほとんどのものは手に入れてしまっている。すると、自分と他人を比べるようになる。そうなるとゴールは遠い、なぜなら周りのライバルも同じように前に進んでいて、自分ではない何かがつねに先頭を走っている。

日々の新聞を見ると、同年代がもう大企業の社長であったり、めちゃくちゃ充実して働いているような姿も見てしまいます。比べたらダメですね。わかっちゃいるけど比べちゃう、これもまた人間の本性なのでしょうが、、、

幸せを数え上げてもさらに追い詰められるだけ。客観的にみた自分の状況がどれほど恵まれているかを再確認すればするほど、そのことに感謝できない自分は道徳的に欠陥があるか精神的な病気ではないかと思ってしまうものだ。

これわかるなー。。。世界にはもっと恵まれていない人たちがいて、日本に住んでいる我々は本当に恵まれた環境に住んでいる。なのに、そこで幸せを感じられないのって、自分に問題があるのでは、、、と。

この本では、50代以降は幸せになってくるから心配すんな。40代で幸せを感じられていないのはお前だけじゃないよ、安心しな。ということを言ってくれます。

ふう、ととりあえずは安心したものの、やはり働き盛りのこの年代でクツロギストを目指している時点で漠然とした不安は感じてしまいます。

その不安を解消するために、日々自由に生きているであろう猫からの学びなどを取り入れたり、、、と。今日も頑張ってくつろごうとしています。


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