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【祭りの風景】相馬野馬追 小高神社の神事 野馬懸(のまかけ) (福島県南相馬市)

2019年7月、相馬野馬追へ。こちらも田島祇園祭と同様、長年「見たいと思っていたお祭りの一つです。

相馬野馬追は、かつてこの地を治めていた相馬氏の祖といわれる平将門(たいらのまさかど)が下総国(しもうさのくに=現在の千葉県北西部)に野馬を放ち、敵兵に見立てて軍事訓練をおこなったのがはじまりと伝わります。
現在は毎年7月末の土曜・日曜・月曜におこなわれています。

祭りのスケジュールは以下の通りです。
 1日目(土曜日) 出陣・お行列・宵乗り
 2日目(日曜日) 甲冑競馬・本祭
 3日目(月曜日) 野馬懸(のまかけ)

↓詳しくは公式サイトをどうぞ!


よくテレビのニュースなどで取り上げられるのは、2日目に雲雀ヶ丘祭事場などでおこなわれる神旗争奪戦です。
だけど、ここは神旗ならぬチケットも争奪戦。毎年プロアマのカメラマンさんが熾烈な争奪戦を繰り広げており、売り切れ必至。
「急に時間があいたから、ふらりと行ってみる」わけにはいかないので、3日目の野馬懸を見ることにしました。

↓神旗争奪戦のレポートをアップされている方がいらっしゃいました。臨場感があります!

野馬懸の写真もミラーレスに望遠レンズを装着して撮影しまくったはずなのですが、データが見つからず。田島祇園祭同様、インスタ(現在は削除)にアップした分だけまとめました。

相馬野馬懸は、相馬小高神社の神事。野馬追の由来となっている野馬(野生の馬)を捉えて神前に奉納する古式ゆかしい儀式です。国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

開催地は相馬小高神社。甲冑姿の騎馬武者数10騎がそろい、神社境内を出発します。

参加された騎馬武者の皆さんを撮影させていただきました。野馬懸に参加されていた騎馬武者さんは10代の若者…というより少年がほとんど。なかには、10代以下の男の子もいました。

野馬追を見ていて、純粋に「すごいなあ」と思うのは、「相馬地方では、今も馬と一緒にいることに違和感がなさそう」ということでした。

昔の日本では、馬は人や荷物の輸送手段だったり、農耕に使われたりする身近なものでしたが(南会津地方に行くと、馬と人間が一つ屋根の下で暮らしていた「曲家」が見られます)、現代社会に生きる私たちにとって、馬は「動物園とか牧場で見るもの(あるいは競馬場で応援するもの!?)」です。

だけど、相馬地方の人たちはどうやら違うようです。そもそも少年少女が幼い頃からふつーに馬に乗ってるって、なかなかありえない。騎馬武者の衣装も着付けだけで大変そうです。
皆さん、どんな思いで祭りに参加されているのか。いろいろなメディアで取り上げられてはいますが、個人的に取材して「感じて」みたくなりました。

やっぱりビビって後ろ姿をアップしてしまう…(許可をとればいいのに(;^_^)

凛々しい横顔。

お父さんと参加していた女の子。女子はひとりだけでした。

騎馬武者たちが境内を出発!
その後、戻ってきた騎馬武者たちが野馬を竹矢来に追い込みます。
法螺貝が響き渡ります。

野馬を捕らえるのは、白鉢巻に白装束をまとった御小人(おこびと)と呼ばれる若者たち。この御小人がとても気になる…。今調べると「沼」にハマりそうなので、グッとこらえますが、どういう若者が選ばれるんだろう?

御小人のお一人。手前の葉っぱに感謝です。

神馬をとらえるシーンを狙うカメラマンさん多し(後ろのほうだったので、葉っぱが写り込み)


この髪に差しているものも気になる…

御小人たちは、野馬を素手でとらえ(!)神前に奉納します。見入ってしまって、まったく撮影できず…!

このあと、おせりと例大祭がおこなわれ、3日間の祭りは幕を閉じます。

とにかく予備知識は公式サイトの情報のみ!という状態で撮影に行ったので、今何がどうなっているのか、まったくわからず、夢中でシャッターを切りまくりました。

次回は(行くつもり)、御小人が馬をとらえる決定的瞬間をとらえたい!できれば、宿泊して1日目からしっかりお祭りを味わいたいな。

お祭り期間中の参道には、こんな旗がずらりと並びます。

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