救ってくれよと叫ぶ夜に声が出なくて
誰に責められたわけでもないのに、気がつけば横道にそれていた。
帰宅して、タブレットを開くと充電が切れていて、七日ぶりにテレビをつける。
汗にまみれたスーツを脱ぎ捨てながらクイズ番組を眺める。ご当地の特産品とか、昔の俳優とか、全くわからないような問題ばかりだ。近頃の番組はどれもこれもつまらない、なんて確かにそう思うこともある。かといって昔の番組になにか特別な思い入れがあるわけでもない。そもそもテレビがつまらないのか、私が感受性を失ったのか。べつにテレビといわずネット番組も