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人間ドックでのちょっとした笑いについて(バリウム検査、マンモグラフィーなど)

先日人間ドックに行ってきた。

個人事業主になってからは、
「やっぱり高額だな」
「経費で落とせないなんて」
という理由で切なくなる部分もあるが、健康には代えられないという感覚が年々高まっているので、エイヤとできるだけ毎年行っている。

ずっと同じ病院で人間ドックを受けている。都心の病院で、非常に手際が良いため自分が工場内で検品されているような感覚になるところがまずちょっと好きである。

人間味も思いやりもありつつ、本当にムダがない。検査をしてくれる方たちはその道で卓越しているため、すごい速さで仕事をしながら、うふふおつかれさまですと優しく声をかける余裕もたっぷりあるのだ。

人間ドック中にはふと笑いが襲ってくる時がある。私だけだろうか。これまで最大の笑いポイントは、以前やったバリウム検査だ。

笑いに襲われたのは、検査台の上に私が横たわったときだ。良い角度からレントゲンを撮るために、動く検査台のうえで私はごろごろ転がり、絶妙な体勢で止まらなければいけない。

え、動く板のうえで寝っ転がりながら、私がごろごろ転がってたまに止まるの…?しかもあの人の言いなりになってごろごろしなきゃいけないの?窓越しに見てる、あの人の言いなりに…なぜ、なぜ?

いやそれは検査のためなのだが、こういう不条理なおもしろさというのは抗えないもので、私は笑いを噛み殺すことに失敗しニコニコしながら転がっていたのだった。

箸が転がってもおかしい女子高生かよと思う。自分のなかの女子高生もめちゃくちゃ元気だということを図らずも確認してしまい、胃も健康だとわかり、思った以上に健康診断できたかつての思い出だ。

以降、私はバリウム検査以外で胃の検査を受けるようになった。あの時に笑った記憶は大事にしたい。しかし、あの状況が待っていると知りながら再び板の上に再び乗る心の準備ができていない。

では今回は何が笑いをくれたかというと、視力検査、そしてマンモグラフィーである。

まず視力検査だ。私は視力が昔から良い方で、今回を含めずっと1.2くらいを記録し続けている。しかし若干の乱視があるようで、最終的に「なんとなく…右!?」みたいな回答になる。

以前は視力検査でそんなに盛り上がったことはないように思うが、今回検査してくれた人との相性が良かったのか。検査を進めながら「これはどうですか」と聞かれて「これは〜、え〜!なんだこれは、左!」「え、あってますよ!!」「わあ〜」みたいなやりとりが誕生した。ほっこりひと笑いである。キャッキャしながら、視力もよく、ありがたい限りだと思いながら次の検査に移る。

そして次が、マンモグラフィー、略称マンモである。マンモなんて可愛げある名前のくせに…!マンモが私にとって予期せぬ最大のチャレンジなったことをまずお伝えしておこう。

「私はこれまで超音波エコーでの乳がん検査しかやったことなかったんだな」と、今回マンモを受けながら思った。なぜなら受けてみて驚いたし、こんな特殊な経験なら絶対に覚えているはずだからだ。平べったくなった私のおっぱいたちよ。

マンモグラフィーでは、乳房を出来るだけ平らに伸ばしてレントゲンを撮る。上下、そして左右から、乳房を板ではさむのだ。そして、平べったくなるくらいに伸ばされると、おっぱいはすんごく痛いのだ。

気分でも上げるか、とヴィクトリアズ・シークレットで買ったブラで盛られて喜んでいた私のおっぱいたちが見る影もなく平べったくなる。こんなに平べったくできるとも思ってなかったし、まだまだ知らないことだらけだ。

そしてめちゃくちゃ痛い。よくわからんが笑いが込み上げてくる。身を挺して私の健康を応援しようとしているおっぱいたち、大丈夫かい。また後であのふかふかベッドに戻してやるからよ…。いやなんだそもそも、機械におっぱいを挟まれるというこの状況は。あ、そうだ健康のためなんだよね。健康のために…

本当に痛いんですけど、というその瞬間、笑いが降りてきたことでちょっと救われていたと思う。シュールな状況が面白いというだけでなく、痛みを紛らわす防衛本能として笑いが降臨した可能性もある。

「あたしこれからマンモ受けるのに怖いじゃん」という方に朗報をお届けするならば、それぞれの挟まれる時間はまあ5秒から10秒くらいですぐ終わるよ、ということだろうか。痛いねえ〜エヘヘといった具合であまりガチンコで向き合わず、ラッキーな人なら笑いが降りてくる場合もあると思うので、一緒にがんばろ!(まとめ雑)

そのほかにも心電図や骨密度など、いろいろと検査してもらいつつ、正味1時間10分。本当にあっという間に、今年もちょっとした笑いをくれつつ人間ドックが無事終わったのでした。

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