友達の愚痴
noteを書くにあたって、本当は嬉しかったことや心が温まった話などを書いてみたいのだが、そういうことは本当にささやかなことで、いちいち書くほどのことではないのかもしれないと思ってしまい、結局愚痴みたいなことを書くことが多くなってしまう。今回もその一つ。もやもやしたことって、自分の中でまだ整理がついてないことが多いから、言語化のために長々と書けてしまうのだと思う。
まず内容を手短に言うと、久しぶりに会った友達と会話してもやもやしたということ、昔からの友達と関係を切りたいけどどうしよう、という話。最初から最後までずっと愚痴なので、読んでいてあまりいい気分にはならないと思う。
その、問題の友達の名前を仮にAとする。その子とは、高1のクラスが同じだったことが出会いだった。Aと仲が良かった子と席が近かったのもあり、Aと私を含めた仲良し4人組が出来上がった。女子にはありがちなグループ。2年になり文理でクラスがそれぞれ分かれても、連絡を取り合ったり、遊びに行ったりして仲良くしていた。このときくらいから、Aとは毎日LINEでやりとりをしていて、今にしてみれば何をそんなに話していたのか分からないけれど、だらだらと連絡をとっていた。
4人全員が無事大学に現役で合格し、私たちはそれぞればらばらに散った。でも、私とAは通う大学は異なるものの、高速バスで1時間ほどで会いに行ける距離に住んでいた。そうなると、遊びに誘われる。年に数回くらいのペースで会った気がする。サイゼで3時間くらい長居したときもあった。こうして話していくうちに、私は高校時代には感じなかった彼女の価値観との相違、違和感に気付き始める。
価値観や考え方が異なるのは、違う人間なのだから仕方がない。いくら彼女が自己啓発本しか読まなくて、宅飲みのノリで彼氏を作り、自分より馬鹿な男がタイプな子でも、それは彼女の人生なのだから私がどうこう言うことではない。でも、彼女はそういった、私の価値観から外れるようなことをどこか自慢げに話しているような気がしてしまうのだ。
分かっている。それは単なる僻みだということは、分かっている。私は羽目は外せない性分だし、サンローランのバッグに30万も出せないし、医療脱毛やまつパ、エステに行く余裕はない。しかも彼女が通っている大学は私が国立前期試験で落ちた大学だ。少しずつ、劣等感が蓄積していったのだと思う。
彼女が「うちの大学、ほんと真面目な子しかいなくてつまんなーい」という度に、私は「きっと出会いが高校じゃなくて大学だったら、つまんない子として見られていたんだろうな」と思う。大学生になっても私は全くといっていいほど遊んでいなくて、友達も少なかった。
私は彼女が苦手なんだ、とはっきり自覚したのは、私が彼氏の愚痴をこぼしたときだった。詳細は省くけれど、彼氏の実家が厳しくて泊りがなかなか許可されない、という話をした。すると、「なにそれ!私だったら絶対別れる!絹子すぐ別れそう」と彼女は言った。私は別に泊りができないことに不満は感じていたけれど、彼に対する好意は変わらなかったので、そんなにすぐ別れるという選択肢は出てこなかったし、そんなに深刻にならないように話したつもりだった。とっさに「そういうんじゃないよ」、と今でもよく分からない反論にもならないようなことを口走ったけれど、彼女には伝わらなくて、「すぐ別れる」しか言われなかった。彼とはもう少しで交際して3年になる。
ここまで一気に書いてきて、ただ私が被害者面してるだけなんじゃないか、とも思えてきたけれど、とりあえず最後まで書く。
彼女への苦手意識を自覚してからは、自分からはあまり連絡しないようにして、二人で遊ぶことはなくなった。一度、相談したいことがあると言われて電話に応じたことはあった。幼馴染兼元彼と再びいい感じなんだけど、あっちから何か言い出す空気はなくて、何ならこっちから言ってやろうかとも思うけど、遠距離になるし別れた時この仲良い関係がなくなるのが嫌だしどうしよう、という相談だった。私は彼女が高校時代付き合っていた人と、大学生になると同時に遠距離になって割とすぐ別れたのを知っているから、あなたに遠距離は向かないだろうし、仲良くいたいなら、今は付き合わない方がいいんじゃない、と答え、彼女は「やっぱり絹子はそう言ってくれると思ってた」と満足そうに通話を切った。
悪い子ではないのだ。私と考え方が違うというだけで。
この相談から半年くらい経った今年のお正月、先述の仲良し4人組の帰省のタイミングが被ったので4人で会うことになった。Aから「彼氏とはまだ続いてるの?」と聞かれそうだよと答え、私と彼氏が二人とも春から東京で、でも同棲しないと知ると(私は一人暮らししたことがない人と同棲したくない、彼は一人の時間が欲しいから)、「そんなんじゃ浮気されちゃうよ~」と言ってきた。彼はそんな度胸ないよ、と返すと「いや、わかんないよ~!」と言う。あなた、私の彼氏に会ったことないでしょう。なんでそんなこと言えるの。
話はくるくると変わり、意外と喫煙者って多いよね、という話になった時に私の彼氏もそうだと言うと、「電子でしょ?え、紙なの?紙?」と一度言ったのに聞き返してきた。彼女が心のどこかで私の彼氏を馬鹿にしている気がするのは考えすぎだろうか。
私が主に彼女に対して反感を持つのは、私と彼氏の間の恋情や愛情を軽んじていると感じるからなのだと思う。そこに、劣等感が絡まってぐちゃぐちゃになっている気がする。彼女が、私たちの関係について「別れそう」やら「浮気する」やら言ってくると、私が大切にしているものを土足で踏み荒らされている気がする。そこが一番の問題なのだ。ここまで書いてやっと気づいた。
昔、彼女は恋愛に対して1年くらい付き合ったら嫌なところが見えてきて飽きてきちゃう、と話していた。きっと長続きする恋愛は向いていない、とも。彼女の価値観に照らし合わせると私たちの関係はとっくに終わっているもののように見えるからずばずば言われてしまうのかな、とぼんやり思う。
これを彼女に伝えるべきなのか、伝えるならどう伝えるのか、それとも関係をフェードアウトしていった方がいいのか、私の中でまだ答えは出ていない。春から私は社会人、彼女は大学院生となって、次第に会わなくなるかもしれないし、仲良し4人組があるからなかなか関係が切れにくくなるかもしれない。とりあえず今まで通り極力自分からは連絡取らない方針ではいるつもり。
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