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前言換言! やっぱり好きだ!

前回の投稿で、好きな作品やキャラクターの秘密が描かれると、少しだけ熱が冷めてしまう、という話をしました。
その中で、ちょっとだけ、訂正というか、補足というか。
追記したいことができたので、今回はそれについて書こうと思います。

私は、前回、ミステリアスなキャラクターが好きで、その「わからなさ」に惹かれている、と書いたのですが、これは確かにそうなのだけれど、少し言葉足らずだったかもしれないと思います。

もっと、自分の心に正直に言うと、表情に出さない、行動がちぐはぐ、つかみどころがない、こちらをもてあそぶようなふるまいに混乱しながらも、その意図をくみ取りたい、もっと彼を見ていたい、と引き込まれたとき、あぁ、自分は今、このキャラクターに夢中なんだなぁと思う、ということです。

それに、惹かれているのは、単に「わからないから」ではない、ということにも、この数日、作品を観ていて気づきました。
わからなすぎる彼からごくたまに垣間見える、「わかる」部分に心揺さぶられているということです。
すごく自由に振舞っているように見えたのに、相手への思いとか、過去の自分への戒めとか、教訓とか、そういう人間臭さを感じて、この感情、これに似た感情、知っている、と思い出されて、余計に目が離せなくなります。

そんなわけで、前回は、熱が冷める、なんて書き方をしたけれど、前言換言です。

ん? 換言?

そう、換言。言い換えです。撤回はしません。過去の自分が感じたことは、大事にしたいのでね。

私が、あの日、熱が冷めた、と感じたのは、きっと、整理された、と言い換えることができると思います。
今までは、ミステリアスな部分が多くて、私の中の彼はいびつというか、靄がかかっているというか、なんか、本当にいきているのかな? みたいな、存在の不確かさがあったように思います。
しかし、過去や秘密が描かれ、頭の中で、彼のパーツがそろい、整理されて、彼の像が再構築されていくような感覚が、かすかにあったような気もします。
たぶん、彼の頭の中、彼の過去を共有して、同じ目線から物事をとらえられる状態に近づいたのだと思います。

それによって、今までわからなかった彼の言動に、説得力が生まれ、過去の言動も含めて心に響くことがあります。
彼の周りの人との関係性がわかってきて、好きな人も増えました。
お話が進んで作品の中で彼やその周囲の人が変化するように、私と彼の関係も変化していく。
彼の秘密を知ったとき、私は、その過程を体験したのだと思います。

だから、私は、秘密が描かれる前も後も、作品と彼から目が離せないことに、変わりはないのです。
うん、やっぱり好きだな。
とても、とても、素敵な作品に出合えました。
今日はまだ、もうちょっとだけ、自分だけで、ひっそりと楽しみたい気分なので、作品名は書かないけれど。
もしかしたら、いつか、すっごく書きたくなる日が来るかもしれません。
そのときは、推し語りに付き合ってください。

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