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20200406 COVID-19のインド経済への影響 インドロックダウンDay#13

ロックダウン13日目が終わりました。明日で2週間と思うと、時間が進むのは遅く感じますが振り返ってみると短く感じます。インド例外なく他国と同様にCOVID-19により経済的ダメージを受けています。この状況において、既にインドに起こっていること、今後インドに与える影響をまとめました。

ネガティブなポイントも多いですが、一方でこの状況を支えるため・新しい社会システムを創るためスタートアップなども積極的に活躍しています。今後の皆様の参考になればと思います。

失業者の難民化

ロックダウンで生活必需品及び特定の製造工場を除く、全ての工場の操業が停止されました。その際に、地方から都市部の工場へ出稼ぎに出てきていたワーカー達は、職にあぶれて出身州を目指して徒歩で移動を開始し難民化しています。現在は感染症拡散防止のため、一部州のシェルターへ収容されているようですが失業し・日々の食料確保もままならず非常に不安定な状況に置かれています。

サプライチェーンの断絶

生活必需品以外の製造・配送は、現在ほぼ全て停止しています。上述の理由によりサプライチェーンを支える多くのワーカー達は、ロックダウン後操業を再開しても様々な理由(部分的な移動制限や家族の反対等)から、すぐにはロックダウン前の職場に復帰できる可能性は低い。労働者確保が困難になり、場合によっては一時的な人件費の上昇につながる可能性があります。

財政赤字の拡大

インド政府は2020年度の予算発表で、GDP比マイナス3.5%の赤字目標を掲げていました。しかしながら当時の経済成長率の見通しが楽観的であったことや、今後追加の景気刺激策や経済弱者に対する保障が必要となることは明白です。しかし、先進国と比較し既に財政基盤が弱い状態からの対応を迫られることから、非常に困難なかじ取りになることが予想されます。

治安悪化の可能性

現状、事態は政府のコントロール可能な状態ですが、今後COVID-19への対応が長期化し経済活動が制限される状態が長く続いた場合、食料などの供給などに問題が生じた場合、社会不安が拡大し治安の悪化につながる可能性があります。

改革の先送り

この状況では、感染症の抑制と景気対策が喫緊の課題となり、それ以外の全ての政策は先送りされます。労働関連法の改革や政府企業の民営化などは、状況が落ち着かなければ先に進めることは困難でしょう。

ロックダウンの当初完了予定日は14日、あと1週間になりました。感染症対策としてはもうしばらく継続したいという思惑もあるでしょうが、インドの場合経済をストップさせた場合、それによって食料の入手さえ困難になる人も多いのが現実です。コンドの敷地内で生活していると、なかなかそういった人が存在すること自体実感するのは難しいのですが確かにいるようです。引き続き現地で何が起こっているのかを見守っていきたいと思います。

<インド側の状況>
・感染者数:4778例(死亡:136例)
・物資の供給状況:水、デリバリー共に安定
・外出制限:ロックダウン13日目(買い物以外不可)
・鈴木のメンタル:ロックダウンに少し息切れ、でもあと1週間

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