スポーツを通じた国際協力
予告の通り、今日4月6日は「開発と平和のためのスポーツの国際デー」であると同時に「卓球の日」だそうです。ちなみに私の父の誕生日でもあります。今年で多分75歳。画像は箱根駅伝の鶴見中継所にある像です。
さて、このテーマで紹介するとしたらこれしかない、というのが政府主導で展開されている「Sport for tomorrow」です。
2014年から東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を開催する2020年までの7年間で開発途上国を始めとする100カ国・1000万人以上を対象に、日本国政府が推進するスポーツを通じた国際貢献事業。世界のよりよい未来をめざし、スポーツの価値を伝え、オリンピック・パラリンピック・ムーブメントをあらゆる世代の人々に広げていく取組みです。
(Sport for tomorrowHPより)
ホームページを見てもらえるとわかりますが、実に多種多様な組織、団体がスポーツを通じた国際協力に携わっていることがわかります。例えばプロジェクトの内容でいえば用具の提供から実技指導、競技の普及、草の根の交流など現地で行うものや日本へ招聘するものあり、アクターとしては青年海外協力隊は割と多めですがNPOや大学、企業の取り組みなんかもあります。
プロジェクト名で気になったのは「裸足ランニングキャンプ」とか「「よさこい for 2020 キックオフイベント」の開催と「よさこい」の海外普及活動」。よさこいはスポーツなのか?
企業が団体と共同でやっているものとしては「ガーナの子供達と一緒に運動会を作り上げよう!8日間」。日本人は運動会好きですよね、ホント。
それと、おとといの地雷にまだ引っ張られて「地雷のない土地でボールを手に・カンボジアプロジェクト」は、地雷の恐ろしさを伝えながらもむしろ除去を終えた後の喜びを伝えるというのはいいなぁと思いました。
それから元モンゴル隊員としては「【青年海外協力隊活動レポート】極寒の冬モンゴルでもできる運動を紹介」も気になりました。
また、障がい者スポーツのプロジェクトもたくさんあります。パラリンピックがオリンピックに比べてなかなかメジャーになれず、組織委員会の資金規模も全く異なり大変だと聞きますが、注目度は高まっているように感じます。以前参加したシンポジウムでは以下のような話があって心に残っています。
・大洋州ではオリンピック、パラリンピックを通しての初のメダリストがパラリンピアンの方で、その方が一躍国民的な英雄になったことはもちろん、今まで注目されることのなかった「障がい者」の問題を広く世に認知させるという効果があった。
・また、パラリンピアンの活躍は一つの成功モデルとして同じ障がい者にとって励みになり、夢を与える。
・一方で、障がい者スポーツをトップアスリートのためだけのものにしてしまわないように、草の根の支援でどんな障がい者でもスポーツにアクセスできる支援も必要。特に都市部と田舎で格差が生まれやすい。競技人口の裾野が広がればその国でのレベルも高まる。
・パラスポーツは各人の能力だけでなく、義肢装具の性能にも大きく左右される。そのため、先進国は途上国に対して技術的な支援も行って。世界的な競技レベルの底上げを国際的な協力で進めていくべきである。
などなど。
ぼーっとパラリンピックを観戦しててもあまり思い至らないポイントもありますよね。
いやはや、スポーツにはいろんな可能性が秘められてますね。