勇者と魔王と聖女は生きたい【103】|連載小説
「1つ、提案があるのですけど……」
ティアが少し考えた後に手を上げて発言する。
「昨日、遭遇した傭兵の方々を探してみませんか?」
「え?どうしてまた……」
「5つの問題の中で、今、私たちでできることと言えば、これぐらいかと思って……」
「……なるほど」
問題はこの5つだった。
1つ、マオが出てこない。
2つ、次の目的地がわからない。
3つ、イリヤ様の預言があったりなかったりする。
4つ、傭兵たちの預言がない。
5つ、壁画の謎。
確かに、この中で僕たちが何かできそうなのは4つ目の"傭兵たちの預言がなかった問題"ぐらいだろう。
「もしかしたら、イリヤ様と同じように、預言がまた見えるようになる不可思議な現象になるかもしれませんし……」
「現状把握は大事よね」
エルもおおむねティアの提案に賛成のようだ。
かく言う僕も、悪くないと思う提案に感じた。
ほんの些細なことだけれど、自ら考えて動くことにドキドキもした。
「じゃあ、行ってみよう」
「はい!」
「そうね」
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