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IC(インテリアコーディネーター)の平静を保つのに苦労するご要望

スマホ所有率96%超え。(2023年1月NTTドコモ モバイル社会研究所調べ)
もう携帯は赤ちゃん以外誰でも持っている感がある。
近所の幼稚園の子供がキッズ携帯持ってて驚いたのは「おばちゃん」だからだろうか?

いつでもどこでもなんでも調べられるスマホはとても便利だが、その反面、私的には苦戦することばかりだ。
内装の打ち合わせに入るや否や奥様方が見せてくださる写真。
こんなのが好き、こんなのも素敵、これが理想!と、もう何枚も何十枚も何百枚もストックしておられる。もう楽しくて仕方ないのが伝わってくる。
が、ストック写真が多い方ほどテイストがバラバラでブレブレ。完全に新築ハイだ。だがせっかくの新築、自分のお城。あれもこれもと欲張ってしまうのも理解できる。

まずこの段階でちょっと心の中でお手上げなのだが、少し時間をかけて整理していく。断捨離と同じでトキメキ度を計ってもらい、ふるいにかけて絞っていくのだ。
写真と現実は大きく違うことが多く(間取りも広さも違いますからね)実現不可能なこともある。お客様の間取りや広さに当てはめて「しっくりこない」ことを実感してもらって、どんどん諦めていただく。現実の厳しさに(笑)お客様もだんだん頭の温度が下がってきて、冷静に考えれると結論が早くなる。

ここまでは時間がかかっても解決する問題なので大丈夫。問題はこちら。
「この写真とまったく一緒の色合いにして欲しい!!」というご要望。そこには「プロだから分かるでしょ」という意味が潜んでいる。

いや、分かりません。

<心の声>写真と現物は全然違うこと多いし、色味を言われると照明で全然別物になってるから「思ってたんと違う!」とトラブルになったら困るな。カタログみてても「この写真のここってこれ?!」と驚くこともあったでしょ!!全然わかんないよ!!どうしようかな・・・

でもキラキラした目で見られると「分からない」「知らない」と言えなくなるのだ。平静を装いながら、なんだかんだとごまかしながら、脇汗ビショビショでカタログをめくる。

また、Pinterestなどで検索するとご丁寧に品番を書いて下っている写真もある。「この品番でお願いします」と言われるのだが、Pinterestはふるーーーーい写真も引っ張ってくるため廃番となっているものもある。その時の「じゃあ同じようなものでお願いします♡」という言葉にがっくりする。

廃番となって1年はメーカーもストックしているので請求すれば届くし、私も古いカタログを何年かはおくようにしている。現物さえ見れれば似たようなものが探せる。だが、それより古いとなると・・・
光源の似たような場所で写真を見ながらカタログをめくり、これが近いのではないかと当たりをつけ、サンプルを取り寄せて見ていただく。
もうめんどくさいのだ!!!!(心の叫び)

家を建てるお客様からしたら世界中の素敵なインテリア写真が見れるようになって夢が膨らむ便利なスマホ。だが時間を食われ、冷や汗をかく作業が発生する私。これも生業と向き合うしかないか。

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