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今週のkinologue【5/8-14】

連休が明け、「連休があるから」と先延ばしにしていた件が色々降ってきた今週、どうしてもカレーじゃなきゃ!という日があった。それもスパイスカレーとかインドカレーじゃない欧風カレーモード。次の目的地があるエリアで30分くらいで食べられるところを探す。そして出会ったチキンカレー。コクはあるけど、辛さも甘さもないあまり感じない不思議な味だった。隣のおばちゃんがカレーではなくハンバーグ定食を頼んで、ライスに塩をふり続けた挙句、全く食べ始めないのが気になって仕方なかったからか。このままだと二度目の来店はないかもと思ったとき、オリジナルスパイスをかけることを店員さんにオススメされたのを思い出してかけてみると全く別物に!早くかければよかった。。。

名古屋からまたミニシアターが消えるというニュースが飛びこんできた。

何度もkinologue配給作品を上映して頂いていた名演小劇場が今年3/23で常設館としての営業を終了した。それに続いてシネマテークが7月に、、、名古屋シネマテークといえば平野勇治支配人。コロナ前2019年の急逝に動揺が広がった。ミニシアターの良心のような方だった。その後のコロナ禍で進んだ、動画配信の常態化、記録的動員作品とそれ以外の二極化。そして戻ってこない「かつてミニシアターにいたはずの」観客。全国のミニシアターも、ミニシアターに配給する小規模配給会社も、同じ悩みを抱え続けて今日まで来ている。TOHOシネマズが一般2,000円というルールをつくれば、業界全体がそのルールに従っていく構図はずっと変わらないが、シネコンが「もっと楽しんで貰える」環境や人件費のために100円値上げするのと、ミニシアターが100円値上げするのはきっとインパクトが違う。そうやって、豪華なシネコンが次々と出来る影でミニシアターが閉館していく。映画をビジネスとしてしか捉えないのならば、お金が循環しない業界の仕組みは変わらない。「お互いがんばりましょう」といつまで思いやっていけるだろうか。

以前ボルドーのウニッコが飾られていたところに、いた!

今週は『セールス・ガールの考現学』を観た。「初めてのモンゴル映画」はこの映画の紹介の決まり文句になっていることだろう。そうみんなが言いたくなるくらい、草原やゲル、チンギス・ハーンなモンゴルイメージを覆す首都ウランバートルの都会的生活が描かれている。ロシア色が強いせいもあるからか、東欧感があった。主人公サロールが住む家の玄関〜キッチン、モダンな新興住宅地、異世界に住むマダム(カティア)との不思議な友情、ゆるーいモンゴルロック(?)はヨーロッパ的なところがありつつも、どこか違う。カティアとの出会いから自分自身に目覚めて美しく変わっていくサロールを取り巻いているもののアンバランスさがとても面白く、惹き込まれていった。北欧かぶれになるずっとずっと前にモンゴル熱が高まった(もちろんその時は草原・ゲルのイメージ)ときがあったが、俄然行ってみたくなった!ウランバートル。新たな文化を知るのは楽しい。観客は若い人が多く、ちゃんと観るべき人に届いている気がした。そして、「考現学」が映画のタイトルになる日が来るなんて、今和次郎もびっくりだろう。

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