縮み思考と固定客狙い

 この十数年の代理店の天下、世の中が文化的でクリエイティブになったかというと、逆だよなぁ。
 政治も商業も創作も、信者集団むけか、他所のパクリか。
 それだけ、世襲が進んで「絶対にホメてくれる」相手だけ向いて商売するのが普通になったんだろう。
 だから、世襲政権下では、ジャニーズや宗教団体が、我が世の春だったんだな。

 高校受験を調べ、関係者と話して、首をひねることがあった。
 競争率で下位に立つ高校が、中学の内申書を重視する件。
 僕はこれが不思議だ。

 競争率で下位の私立高校なら、中学に低評価された地頭の良い生徒を拾って育てることで、下克上が可能になると思うんだが。頭の良い奴ほど中学教師に嫌われるもんなぁ。実際、昭和の新設高はコノ手を使っていたと思う。
 だが今は、下位高は中学の評価を絶対視する、不思議だ。
 で「評価の高い生徒に来てほしい」と。
 そんな奴が下位高校に喜んで来るのかぁ?

 小売業でも同じ。
 現状で売れていない商品を廃止し、売れている商品を山積みする。
 品揃えの幅が減って顧客が流出、人気商品は値崩れするだけ。
 手薄だった商品を推して、新規顧客を開拓する、という発想は皆無だ。
 上に向かって「やってるフリ」だけできたら良いのだろう。

 上の方針に盲従、思考や冒険が無い。
 これが「戦略のない行動」を生むんだなぁ、と感じた。

 ソ連東欧圏の崩壊は、世襲や経済停滞だった。
 「資本主義が正しくて社会主義に勝った」わけでもない。
 今の日本、崩壊前の東側諸国みたいになってないか?

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