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男子の親

もう大人になってしまったけれど、昔、うちには男児が二人いた。あまりにも昔で忘れてしまっていたのが、先日、うめがきたねさんのnoteを読んで思いだした。そうだったそうだった!

(注意)今回は全編下ネタです。苦手な方はご注意下さい。

男の子ってどうしてそろいもそろってちんちんが好きなんだろう? うちの男子二人は世間一般の基準からするとおとなしい方だと思うのだけれど、やっぱり好きだった。そして「ちんちん」と繰り返してはゲハハハと笑うのだ。

上の子は小学校2年か3年の時、お風呂に入っていたら湯船の中でニコニコして教えてくれた。

「ねえ、母ちゃん見てみて~♪ むささび~~~

むささびは森の木々の間をびよ~~んと飛び回る動物であって、温かいお風呂でゆだって気持ちよくホニャホニャになったタマタマをびろ~んと横に広げたものではないっ!


下の子はもっとエピソードがたくさんある。だいたい子どもって裸ん坊で家の中を走り回るのが好きなのだ。お風呂に入る前後は絶好のチャンスだ。

ある夜、入浴しようとおむつを取ったところでタイミング悪く友人から電話がかかってきた。1歳半か2歳くらいの時だったと思う。育児中なので忙しくて友人にはしばらく会っていない。久しぶりでつい話が弾んでしまい、子どもはシャツの下はすっぽんぽんで、ご機嫌でそのへんを走り回っていた。

でもそのうち飽きる。母はなかなか電話が終わらない。つまらない。そうするとどうなるか。 彼は長電話の母の前に立ちはだかり、自己主張をはじめた。シャツをびよ~んと下に引っ張って股間を隠し、

「ちんちんなーい。ちんちんな~~い~~」

ないわけないでしょ。何を言ってるんだ。「あるでしょう?」と電話しながら言うと、ぺろ~んとシャツをめくって腹を出し、

「ちんちん、あったーーー!」

と満面の笑み。以下、業を煮やしたお父さん(オット)に風呂に連れて行かれるまでエンドレスで 繰り返し。いないいないばあのようだ。ちなみにオットは長電話のわたしにちょっと怒っていたと思う(大昔なのでうろ覚え)。

でも忘れられないのは彼が発見した時のこと。なにをって、それはね。

育児中の皆様はよくおわかりかと思うが、風呂上がりの子どもに服を着せるのは一苦労である。「シャツ着よう」「やんやん」「おむつしよう」 「やんやん」の繰り返しで裸のまま逃げ回る。そのうち、自分のちんちんの皮をつまんで、 びろろ~~んと引っぱりだした。面白いらしい。

「ちんちんビロ~ンなんてしないで!!」
「びよーん」(ケケケケケと笑う)
「ほら、伸びちゃうよ。やめなさい」
「びよーん、びよーん」

どうして男の子って自分のちんちんを引っぱるのが好きなんだろう。長男もそうだった。 ともあれ、何か気を逸らそうとわたしは手近にあったドラえもんのぬいぐるみを指さした。これは次男のお気に入りだった。

「ほら~、ドラえもんがいるよ。ドラえもん笑ってるよ」

彼は他愛なく気を逸らされてドラえもん人形の所に飛んでいった。抱っこして可愛い可愛いする。 そして突然、びっくりした顔をしてこちらを見た。

「なーもん(=ドラえもん)、ちんちん、ないっ!」

彼はこの日、真実を発見したのだ。そのときのびっくりした

EUREKA!


という顔は忘れられない。もちろん「なーもん」にはそんなものついていない。あったら信楽焼の狸になってしまう。


この子はいろいろ面白いことをしてくれたが、おかげで笑ったり恥ずかしかったりいろいろな気持ちを味わった。長谷川晃子さんとこのコメントに書いたのだけれど、書店店頭の販促用看板に写ったビキニの等身大おねえさんを指さして

「おれ、こーいうおねえさんだいすき!!」

と大きな声で叫んで、母を半年間、ツタヤに入れなくしたのは3歳の時だった。ぐいと手を引いてそそくさと店から逃げ出した際の怪訝な顔を今でも思い出すことができる。そんな彼もそろそろ就活で忙しくなるんじゃないだろうか。ちゃんとご飯食べてるのかな(いま実家を離れて暮らしています)。

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