30 day book challenge 第10日
こういうの、すぐにたくさん出てくる人もいるでしょうに。
「読めば幸せで涙が出る本」
でもわたしには難しかった。泣くの苦手なんで。「泣ける本が」ではありません。泣くこと自体が苦手なんで。
何だろうな、思いつかない、書けないと悩んでいました。かなり最近まで全然どんな本も思い浮かばず、困ったな、この第10日どうしよう、どうやってお茶を濁そうと考えていたんです。
そんなとき突然ヒラメキが!
これだ! 確かに泣いたよ! 幸せで!
「長持の恋」 万城目学
こちらの本の最後に掲載されています。
「ホルモー六景」は、長編「鴨川ホルモー」の続編というか、スピンオフの短編集です。ですから「鴨川ホルモー」を読んでないとちょっとおもしろさが減っちゃうところはあります。「読んでないとわからない」ということはないですけど。でも、「鴨川ホルモー」があるからこそ、その後こうなっているんだ、という部分が鮮やかに浮かび上がるので、やっぱり本編を読んでからの方がいいかも。
本編は、「ホルモン」じゃないですよ、「ホルモー」。わけわかんない存在ですね(笑)。舞台は京都、登場するのは大学生たち。京都大学、立命館大学、京都産業大学、龍谷大学の学生たちが謎の競技「ホルモー」で戦う物語です。で、各大学が勝ったり負けたりするんですけど、「ホルモー六景」は登場人物のその後だったり、同時進行の他場面だったりが描かれます。「もっちゃん」だけは時期が違いますが。(「もっちゃん」って誰かと思ったよ!)
で、そのスピンオフの最後にあるのが、この「長持の恋」。
長持とは、長く持っているんじゃなくて、でかい箱のような保存用の物入れのこと。料亭でバイトする大学生の珠実は、蔵にあった古い長持を見つけ・・・
もう最後はね、最後がどうなるかは私たちみんな知っているわけですよ。一般教養だから。もちろん登場人物である珠実もわかっている。だから成り行きを見守り涙するしかないんですけど、その後に新たな涙が。
琵琶湖だよ! 琵琶湖ですよ!!
恋愛小説が好きな人はぜひ読んでください。
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