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続・たかちゃんという友達

前回「たかちゃんという友達」というnoteを書いたのですが
前置き&登場人物説明で終わってしまったので
前回のnoteの続きとなります。


出会った瞬間にたかちゃんと仲良くなったわたしたち。

一見陽キャのように見えるわたしたちですが
人見知りの陽キャなので誰彼構わず心を許すわけではないのです。

特に池ちゃんは素人には扱いが難しいタイプです。
玄人向けのともだちでテクニックが必要です。

しかし、
たかちゃんには10秒で心を持って行かれてしまったのです。

ハート泥棒の参上です。

もう顔が早速面白い。顔がイイ!

顔が面白いってずるいんです。自慢の面白い顔だよ。

すぐに3人でたかちゃんに体を寄せつけて
おしくらまんじゅうのようにぎゅうぎゅうになって
質疑応答開始です。

普段何してるの?
どこに住んでるの?
なんで宇宙みたいなリュックなの?
なんでなんで?

楽しい時間は続かずに、
対応しなければいけない案件山積み&引き継ぎがあり
たかちゃんも初日でPCセットアップ等やることが多く
みんなお話ししたい気持ちを抑えて
横目でチラチラたかちゃんを見るだけ。。。

鬼のような職場だということを一瞬忘れてました。

寂しいね。。。

数日かけてたかちゃんの情報を聞き出しました。

  • 某県の人口3千人程の小さな村出身

  • テレビ局で番組を作る夢がある

  • 彼女がいたことがある

  • ハゲの為に数十万かけている

出身の村では
たった1人が疫病(インフルエンザ)を持ち込むと
村に一気に広がり祟りで廃墟になる。

笑ってはいけないことかもしれないけど、
すごく笑った。。。

村の特産品はジャムです。

コンテンポラリーに似た横文字の名前のジャムです☺️

村のことを検索するとどの画像も
日本史の教科書の絵のように風化していました。
これは現代なのかな?

たかちゃんから村で撮った画像を見せてもらうと
検索のまんま!風化とか言って本当にごめんなさいね。
タイムスリップしたわけじゃなかった。

本当に失礼なわたしたちだね。

たかちゃんがいる職場は華やかだった。

ミュージカル調で作業をお願いすると、
3倍のミュージカル量でお返しがくるし、
舞ってくれるのが大好きだった。

村の両親が毛髪が少ないことを気にして
(嫁をもらえないかもしれないという理由)
毛髪へのアプローチ代を出してくれているのだという。

育毛剤とかそんな感じかなー?と
想像していたのですが、

映画アルマゲドンで宇宙空間に行くメンバーが被っていた
ヘルメットのようなマシン

を装着して育毛するのだそう

すごい。。。
スケールが違う。。。壮大。。

部屋でのマシンの存在感がすごいと言っていた
うんうん、だろうね。。。

そのマシンがもう何十万もするのだとか
確かに弱々しい毛髪だね
将来が心配なのもわかるし前からきてるね

でもあなたは髪がなくても魅力がいっぱいだよ
と伝えるも、彼女の前では面白いことをしないらしい

え。。それじゃただのハゲじゃない。。。

彼女はどのあたりに魅力を感じたんかなと聞くと
もうお別れしていました

ほらね!

たかちゃんは大したことないことを
面白くしてくれる天才だった
輝いていた

ただしお題はこちらから出さないといけないので
彼が輝くかどうかはこちらが握っていました。

例えば崖の上のポニョのセリフ

「ポニョそうすけ好き」を
「ポニョそうすけ」の部分を顔を隠しながら柔らかく「好き」の部分でその手を退かして鬼軍曹のような
顔をしながら怒りを露わにする

という一見なんのこっちゃということもやってくれる

それを見てるだけで楽しくて、心が豊かになります

期待値を大幅に上回って返ってくるのです

職場はかなりビルの高い場所にあった為、
シャトルエレベーターを乗り継いで行きます。

乗り継ぎの為のエントランスがとにかく広くて
妙におしゃれな空間だったんですが、
そこはもうたかちゃんの最高のステージでした。

24時間シフト制で業務をこなしていたわたしたちは
真ん中のシフトになると業務終了時間が23時くらいなのでエントランスは誰もいないのです。

一緒に帰るとエントランスで舞ってくれるたかちゃん

スペーシーなリュックを背負いながら、
バレエダンサーのように飛んだり回ったり

最後はスタンディングオベーションです。

最高か!!

そんなアルバイトたかちゃんが、
退職することになるのです

業務が嫌になったわけではなく(なってるかも)
テレビ番組を作るという夢に向かう為の決断でした

高架下の焼き鳥屋で
わたし、池ちゃん、kobaと一緒に
揚豆腐丸(丸ごとの丸で、ハーフサイズもある)を食べているときに発表されました

たかちゃんが退職。。。😭😭

普段一般人には読み取れないほど表情の薄い
池ちゃんですら、どうにかならないの?
と寂しさ全開です

もちろんわたしも悲しい

でも夢のためなら仕方ないし、応援もしたい
残りの業務を楽しく過ごしました

辞める最終日に彼は絶対消してはいけないデータを消しました

おーーいw

少し前のバックアップがあり、
必死にそれをどうにかこうにかしてなかったことに

もちろんクライアントにも上司にも密

その後連絡もとっていたのですが、
忙しいことも多くて疎遠になりここ数年は連絡してないのです

このnoteを見て、
「やだ!僕のことじゃん!」って思ったら
たかちゃん連絡ください  

ずっと待ってる😊

たかちゃんの想い出、終わり😊



サポートしてくださったら、お腹いっぱい海老のグラタンを食べると思います。 わたしの一番好きな食べ物です₍⸍⸌̣ʷ̣̫⸍̣⸌₎