見出し画像

お屠蘇(とそ)と言う飲み物

 イラストを作成した際に、小さな盃を持って生まれて来ました。着物ということもありお正月に口をつけるお屠蘇に似ている気がしたので簡単に調べてみました。


お屠蘇にみえますか?


地域によって違う

 お屠蘇の特徴は、製造者だけでなく地域によっても異なります。関西では、日本酒やみりんと屠蘇散を組み合わせたものが一般的なお屠蘇とされています。一方、関東以北では日本酒そのものをお屠蘇として飲むことも珍しくありません。また、地元独自のお酒に漬け込む地域も存在します。例えば、熊本では赤酒、鹿児島では黒酒が使用されます。日本全体であっても、地域によってお屠蘇の文化に違いがあるのが特徴です。ですが基本ベースとなるものがありましたので、纏めてみました。

お屠蘇(とそ)の由来

 お正月には、無病長寿を願って飲まれるお屠蘇というお酒があります。その由来には、二つの説があります。一つは、「蘇」という悪鬼を屠るという説であり、もう一つは、邪を屠り生気を「蘇生」させるという説です。

 現代では、お屠蘇といえば単に日本酒を飲むことを指す場合もありますが、本来のお屠蘇は、「屠蘇散(とそさん)」または「屠蘇延命散」と呼ばれる、5~10種類の材料を配合した特別なお酒です。このお酒は、唐の時代の中国から伝えられ、平安貴族の正月行事で使われていたそうです。江戸時代になると、一般庶民の間でも広まりました。

 お屠蘇は、無病長寿を願うだけでなく、新年の始まりを祝う意味も持っています。その特別な材料を使って漬け込まれたお屠蘇は、人々にとっての特別な飲み物であり、新たな年の幸福と繁栄を祈りながら楽しまれます。

 現代の日本では、お屠蘇の意味や由来は一部忘れ去られつつありますが、それでもなお、お正月になると多くの人々がお屠蘇を楽しむ習慣が残っています。お屠蘇の風味や特別な材料の組み合わせは、地域や家庭によって異なりますが、その重要な役割と意味は共通しています。新たな年を迎える喜びと感謝の気持ちを込めて、お屠蘇を楽しむ瞬間は、日本の伝統と文化を体験する素晴らしい機会と言えると思います。

●代表的な材料
白朮(ビャクジュツ)
山椒(サンショウ)
桔梗(キキョウ)
肉桂(ニッケイ)
シナモン防風(ボウフウ)
陳皮(チンピ)

お正月と言えば神社と書き初めも!

お屠蘇(とそ)の飲み方


 新年の伝統的な飲み物「屠蘇器」について、現代の一般家庭ではなかなか見かけないと思われるので、お正月にふさわしい酒器を使ってください。
 飲む際には、家族全員が東の方角を向きます。注ぎ始めは飲む人の右側から行い、飲む順番は年少者から年長者へと進めます。これは若者の生気を年長者が受け取る意味や、毒見の習慣に由来しています。通常は三段重ねの盃で3回に分けて飲むべきですが、簡略化する場合は1つの盃に3回に分けて注ぎ、3回に分けて飲み干します。
厄年の人は、他の人に厄を祓ってもらうために最後に飲みます。

 飲む際には、「一人これ飲めば一家苦しみなく、一家これ飲めば一里病なし」と唱えます。
これらは一般的な作法や飲み方ですが、地域や家庭によって異なることもあります。飲む順番については、年長者が先に飲む場合もあります。また、三段重ねの盃に関しては、父親が大サイズ、母親が中サイズ、子供が小サイズを使うという配分もあります。


ベロベロになるといけないので、未成年や運転手は
飲んだふりだけして飲まないでね!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?