見出し画像

減税、子供・シングル家庭手当など景気対策まとめ/持続可能モビリティ開発促進に向けた自動車産業構造改革支援 #93 ウィズコロナとドイツ 2020.06.30

6月30日(火)のハイライト:
減税、子供・シングル家庭手当など景気対策まとめ
持続可能モビリティ開発促進に向けた自動車産業構造改革支援

こんにちはキノコ意匠です。本日も動画をごらんくださりありがとうございます。

こちらのシリーズではニュースや公的機関の情報をもとに「ウィズコロナ時代のドイツ社会の変容」について記録していきたいと思います。

定量的な経過を観察するための「ドイツ国内の現状の数値」の報告をしたあとは、ドイツ社会で何が起こっているかをレポートします。
それら以外に突発的な事象が起きた際はこれまで同様データなどを引用しながら触れていきたいと思います。

1. ドイツ国内の現状の数字

■ロベルトコッホインスティテュート(以降 RKI)の報告

画像1

陽性判明者数 194,259名(+498)
死者数 8,973名(+12)
回復者数   179,100名(+1,000)
直近7日間の住民10万人あたりの陽性判明者数は3.5名

再生産数ですが、4日平均の値を比較した数値と、7日平均の値を比較した数値のそれぞれをお伝えしますと、

4日平均で比較した場合
 R=0.74(変動範囲 0.61~0.85)
7日平均で比較した場合
 R=0.63(変動範囲 0.58~0.69)

ということで、10人の感染者が次に6〜9人に感染させるリスクがあるということになります。

参照元:
https://www.rki.de/DE/Content/InfAZ/N/Neuartiges_Coronavirus/Situationsberichte/2020-06-29-de.pdf?__blob=publicationFile

2.ドイツ社会のできごと

景気対策法案(Konjunkturpaket)まとめ

…ということで、昨日議会で採択された連邦政府による景気対策のうち生活に直接関わる代表的なものをまとめてみました。
6月3日の景気対策法案をベースに補正予算を立ち上げた復興・景気対策となります。

⑴復興支援、雇用維持と維持継続を目的とした措置

減税
税率 19%→16%
軽減税率 7%→5%
2020年7月1日〜本年末まで

子供手当
子供一人につき給付金支給
300€(9月に150€/10月に150€)

シングル家庭手当
所得税の減税額の増額を実施
1,908€→4,000€
2020年・2021年

一時補助金・つなぎ融資
中小企業への支援措置
最大250億€

など

その他、「⑵企業や自治体による投資促進」というお題目で、国による事業者の損失負担であったり地方部の公共交通機関への資金補助につき州政府のみではなく国による支援を含めることであったり、「⑶未来へ向けた投資サポート」として、持続可能モビリティ開発促進に向けた自動車産業構造改革支援があります。(この辺りドイツっぽい)

後者の方がちょっと個人的に気になったので詳しくみてみたのですが、

・イノベーションプレミアムとして、最大40,000€の電気自動車の購入につき、国からの援助金が3,000€だったのが6,000€になる(2021年12月31日まで)
・25億€を充電ステーションインフラ整備予算として拡大する
などの電気自動車購入促進系のプログラムだったり、

・2025年までのAI開発への投資増額30から50億€へ
・5Gネットワーク構築予算、6Gを見据えたテクノロジープロバイダー向け投資
など、も含まれています。

ドイツも自動車産業が盛んですがこれまで通りの車体販売サービスから、SDGs達成もも据えて自動車をデバイスとしたテクノロジーサービスへ向けた投資に力を注いでいる感じですね。

最後に「教育・研究促進」として全日制教育と終日デイケアサービス、幼稚園や保育園の拡大予算なども割り当てるということです。(あまり具体的にはかいてなかった)

参照元:
https://www.tagesschau.de/inland/bundestag-745.html
https://www.bundesfinanzministerium.de/Content/DE/Standardartikel/Themen/Schlaglichter/Konjunkturpaket/2020-06-03-konjunkturpaket-beschlossen.html


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?