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ドイツ一部地域、再びのロックダウン/ベルリンの追加緩和と現状整理 #90 ウィズコロナとドイツ 2020.06.25

6月25日(木)のハイライトは、ドイツ一部地域、再びのロックダウン/ベルリンの追加緩和と現状整理です。

こちらのシリーズではニュースや公的機関の情報をもとに「ウィズコロナ時代のドイツ社会の変容」について記録していきたいと思います。

定量的な経過を観察するための「ドイツ国内の現状の数値」の報告をしたあとは、ドイツ社会で何が起こっているかをレポートします。
それら以外に突発的な事象が起きた際はこれまで同様データなどを引用しながら触れていきたいと思います。

1. ドイツ国内の現状の数字

■ロベルトコッホインスティテュート(以降 RKI)の報告

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陽性判明者数 192,079名(+630)
死者数 8,927名(+13)
回復者数   176,800名(+500)
直近7日間の住民10万人あたりの陽性判明者数は4.6名

再生産数ですが、4日平均の値を比較した数値と、7日平均の値を比較した数値のそれぞれをお伝えしますと、

4日平均で比較した場合
 R=0.72(変動範囲 0.56~0.91)
7日平均で比較した場合
 R=1.17(変動範囲 1.08~1.25)

ということで、10人の感染者が次に10〜11人に感染させるリスクがあるということになります。

査数と陽性判明数の週次レポート

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累積情報
検査開始〜2020年第25週(6月15日の週)
検査件数 5,412,655件
陽性判明数 225,640件
陽性判明率 4.1%

直近1週間
2020年第25週(6月15日の週)
検査件数 377,544件
陽性判明数 5,046件
陽性判明率 1.3%

こちら陽性判明率が上がっているのは近日起こっている集団感染の発生の影響と思われます。

*土日は検査数が減少するので度々小さい玉が含まれます
*RKIによりドイツ全土の大学病院、研究機関、臨床検査機関、外来検査機関のデータ毎週集計されたデータを参照しています

参照元:
https://www.rki.de/DE/Content/InfAZ/N/Neuartiges_Coronavirus/Situationsberichte/2020-06-24-de.pdf?__blob=publicationFile

2.ドイツ社会のできごと

ドイツ一部地域、再びのロックダウン

ドイツでは4月末以降、制限措置の緩和を随時広げていましたが、先週の食肉工場での感染拡大を受けて、再びロックダウンを導入することになりました。

対象となるのはノルトライン=ヴェストファーレン州のギュタースロー地区とワレンドルフ地区で、6月末まで適用予定とのことです。

内容としてはスポーツ・娯楽施設やバー・パブの閉鎖や公共空間での接触人数制限などです。学校などは既に閉鎖されています。

なおこちらの食肉工場の従業員のうち1500人以上が陽性判明を示しており、従業員7000人が隔離措置にあるということです。
またこの従業員以外の陽性判明例としては24人に留められているということです。

再びのロックダウンは、規模にもよるとおもいますが、各施設の閉鎖によるところが多く、また経済活動を止めざるを得ない状況に巻き戻ったということですね…
これは何度も繰り返すのは辛い。

ちなみにオーストリアではこのノルトライン=ヴェストファーレン州への渡航警告を出しています。

参照元:https://www.morgenpost.de/politik/article229370686/Guetersloh-Corona-Lockdown-Regeln-nach-Toennies-Ausbruch.html

ベルリンの追加緩和と現状整理

23日付の発令により、公共空間において5人または二世帯まで認められるといった接触制限が撤廃されたそうです。
ただし対人距離は確保するよう求められています。

また近郊公共交通機関を含むマスク着用義務が守られない場合、50ユーロから500ユーロの反則金が課される場合があるそうです。

実は結構この公共交通機関でのマスク着用が徐々に無視され始めてたのです。

なお最近のベルリンではノイケルンやフリードリヒスハインのアパートにおいて集団感染が発生していて、ベルリン州の定めるコロナ警告信号(再生産率,過去7日間の10万人あたりの新規感染率,集中治療室のベッド数)のうち,再生産率について再び赤信号、また過去7日間の10万人あたりの新規感染率についても上昇傾向にある旨発表しています。

参照元: www.de.emb-japan.go.jp/itpr_ja/konsular_coronavirus230620-3.html


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