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きのこは絶滅するのか

メルカリには様々な商品が売られており自然物も見かけます。
…中には出所不明なグレーな野生きのこ販売も…。

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原資はタダ同然だし生えるとこには山のように生えるから売ってみたくなるのもわからなくもないですが…
果たして放射性物質や同定や誤食の責任の所在は大丈夫なのでしょうか。

きのこの茶色や派手な色の傘型部分は胞子を遠くに飛ばし別の場所で菌糸を増やすための生殖器です。
生殖器を摘み取り過ぎることにより乱獲で生えなくなるのではないかという懸念もきのこ界隈から上がっており規制強化する必要があるのでは、との声も上がっています。

とはいうものの、実はきのこのほとんどは生態が完全に分かってるわけではないのです。

世界のきのこ約20000種のうち日本には4000〜5000種あり、その中で人工栽培に成功してるのは数十種類程です。
(※4〜5000という数字も海外にあるし日本の似た場所にもあるのでは?という理論値。日本の全ての山、森を365日調べれば正確な数字が出るかも)
あとは…
・どういう環境で菌糸が増えるのか
・大きさや範囲は
(※山何個分の菌糸全て同一遺伝子でクジラよりも大きい世界一大きな生物として認定されたギネス記録もある)
・木ならなんでもいいのか
などなどよく分かってないものばかりです。

高級きのこマツタケも色んな機関が人工栽培に挑戦しましたが成功していません。

昔、昭和中頃ツキヨタケが絶滅するのではないかと騒がれた時期がありました。

昭和中頃というとスキー場やホテル建設などリゾート開発ブームが有った頃です。
各地の山奥を東京ドーム何個分も伐採されたでしょう。
ブナの原生林を切り開く中でツキヨタケがなくなってしまう可能性が唱えられたようです。

一時絶滅危惧種指定されてましたが直ぐに解除されました。
何故なら詳しく調査された結果、絶滅の危機は無いと下されたからです。
実物見て研究して食べたので分かりますが、枯れ木に生える腐生菌のツキヨタケは繁殖力が凄まじいです。

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ブナの枯れ木の9割にはツキヨタケが生えます(あくまで自分の体験談ですが)

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ブナの木は枯れやすく、根本から倒木もあります。
山奥なので一年の2/3は積雪、残雪がある期間で、さらに平坦でもないしきちんと剪定や肥料を与えられてるわけでもないので生息環境はとても厳しいです。

なので枯れ木が大量発生するのでツキヨタケは絶滅の心配は無さそうなのでいっぱい食べても大丈夫なようです(⁉︎)

何はともあれ限りある自然を大切に、リスペクトの気持ちを持ちましょう。

最後に自分が文献や伝承を調べて毒抜き方法を考案し実際に食べたツキヨタケ食レポの記事のリンクをどうぞ。

https://note.com/kinokochef/n/n401dda9bda08

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