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思い出の香水

匂いに鈍感でした。
好きな匂いも苦手な匂いもなく、
香水に無頓着な私。

だけど、少し香水っていいなと思った日。

憧れの先輩と香水探しに行った日
「私、この香水買おうと思ってるんだよね。」
そう言ってジャスミンのさわやかさを感じる香水を選んだ先輩。

いつも真っ直ぐ前を向き、
皆んなをまとめて、
誰からも完璧と思われてる。
そんな先輩にぴったりの匂いだと思った。


「先輩が卒業したら、私もその香水買おうかな」
ふと口に出た言葉。

私らしくはない香りだと思う。
少し高貴さを感じさせるジャスミンと、
爽やかでさっぱりとした香りは。

でもその香水をつけたら、
強くなれそうだから。
離れてても、先輩を感じられそうだから。

元々香りに無頓着な私だ。
せっかくなら思い出に残る香りにしようと思った。

この香りが先輩との思い出。

私の香水に対する感覚が変わった日だった。



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