最適なポートフォリオを目指して



1.ポートフォリオとは

 今回はポートフォリオについての話をしたいと思います。portfolio とは折りかばん、書類入れを意味しますが、投資家にとっては金融資産の割合を指します。安全資産と危険資産の割合、保有比率を指し、どのように配分するかが問題となります。ポートフォリオを決めていく上で、考慮しなければならない点は、自分の年齢(これから何年投資するのか、追加投資可能な金額)、リスク許容度、年間の利回りの目標といったことが挙げられます。
 自分の年齢が若いのであれば、それだけ長期的な投資が可能ということになります。将来得られる収入は確実に予想できるものであり、債権と同様に考えることができるので、若いうちは株式の割合を200%のレバレッジをかけて投資し、年をとるにつれて株式の割合を減らすのが良いとされます(イアーズ・ネイルバフ2019)。これは『ライフサイクル投資術』の考え方であり、若い人がレバレッジをかけて、不況時に資産が目減りしたとしても、長期的に見ればプラスになるという考えに由来します。


2.私のポートフォリオ

 30代半ば、独身、会社員である私のポートフォリオは、以下のようになっています。

ポートフォリオ

 これは証券会社に入れている金融資産であり、これに現金の預貯金が少し(13%)あるくらいです。また、不動産のローン(負債)が資産の4.8倍相当あります。不動産の話については、別稿に改めて書きたいと思います。
 私のポートフォリオの80%ほどは米国株式であり、国内株式10%、アセアン(タイ・マレーシア)株式5%、投資信託5%程度になっています。ただし、米国株式のうち、4.2%はアメリカ市場に上場している中国の銘柄になっている。
 なぜ米国株式を中心に投資するのか。それはアメリカが経済を牽引しており、これからも伸びると信じているからです。下のチャートをみて下さい。

画像2

 例えば1997年にS&P500に投資していた場合、760ドルで購入できました。2020年8月13日現在の値段は3373ドルであり、4.43倍に上がっています。もちろん2000年から2003年にかけてや2008年から2009年にかけてなど、不況時には下がっております。しかし、長期的に投資することを考えたとき、これほどパフォーマンスの良い投資先は他にはありません。

3.米国株式の内訳

 次に参考になるかは分かりませんが、私の米国株式の内訳をお見せします。

ポートフォリオ米国株

セクターと産業を混ぜて作成しています。最も大きな割合を占める分野がテクノロジー関連です。26.3%を占めています。テクノロジー関連銘柄は、成長が著しいため、2年から5年くらいの成長を見込んで、ポートフォリオに入れています。次に多い分野がヘルスケア関連であり、22.4%です。この図を作成するとき、医療・医薬品と明確に区別していなかったため、医療関連やバイオ関連銘柄もヘルスケアに含まれています。ヘルスケア関連に投資しているのは、11月3日に行われる大統領選挙へ対応するためです。共和党のトランプ政権から民主党のバイデンに移行するのではないかという見通しとなっています。そのため、民主党政権が重視するクリーンエネルギーや医療関連銘柄の割合を増やしています。

4.最適なポートフォリオに向けて

 今後、中国の銘柄を少し増やしたいと思っています。また、日本株も少し整理したいと考えています。最適なポートフォリオは、それぞれの投資家によって変わってきます。また今後、何年投資するかによって、リスクを取るのかどうかも変わります。その時々の政局も読んでいくことで、高いパフォーマンスが得られるようになります。世界の市場は全て繋がっており、その動向を踏まえてポートフォリオを調整していきましょう。

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