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ストレスコントロールと柔術

いわゆる中間管理職になってからというもの、高度な感情のコントロールが求められるようになった。言い換えれば、自分の感情より、組織として正しい立ち振る舞いが必要となる。

コロナ禍の前は、違和感を抱くたびに、大好きな同僚とや友達と飲みに行ってはパァーっと吐き出して終わり!でストレスは解消していたように思う。とくに深刻にストレスのやり場やもやもやについて考えることはあまりなかった。

ところがコロナ禍になり、人と会えなくなり、おしゃべりが何よりストレス発散のタイプの自分は、全く自分でも気が付かない・知らない間に疲労が蓄積していたらしい。

突然火がついたように食欲が暴走して爆食したり、深酒をしたり、頻度は高くないものの、三ヶ月に一度ぐらい「やっちまったなぁ…」という失敗が増えた。優しい友人たちは「全然いいよ!」「面白かったよw」など笑い飛ばしてくれたが、自分としては罪悪感でいっぱいで、申し訳ないな、おかしいな、こんなはずじゃなかったのに、という違和感がより大きくなってきていた。

先日趣味で続けている柔術でスパーリングをしていた時。私は格闘技経験が乏しく(ナイツ塙さんと同じで、目だけ超えてるタイプ)、上達のスピードが自分でも悲しくなるほどゆっくり。白帯クラスでもやられまくっていた時に、久しぶりに心の底にカッと熱い灯火がついた。学生時代ぶりの懐かしい気持ち。

というのも、ここ最近発散できる場がないからと、自分のネガティブな気持ち(悔しい、悲しい、腹立つ、ムカつく…)が湧いても直視することなく、すぐ「抑える」「なかったことにする」「忘れる」の3択だったように思う。そしてそれはその場凌ぎの対応でしかなく、忘れたようで実は自分の心の隅に未処理のまま放置していることと同じこと。

そのツケが、どんどん回ってきて、いろんな失敗ややらかしに繋がってるのは明らか。だけど、この間柔術のスパー中に感じた、腹の底からパチパチと火花が散るような"悔しい!""やり返したい!"は、その放置していたネガティブな感情が火種となり一気に燃え盛って無くなるのを感じた。

私は気が小さく、気にしいで、注意散漫で、ヘラヘラしてるけどすぐ小さな一言に傷ついてしまう。そんな自分が嫌で、強くてタフな動じない大人になるべく、ずっと無理をしてきた。だけど、それは心に大きく負担をかける上、問題を一個も解決していない恐ろしいその場凌ぎの対応だったことに、ようやく気がついた。

気にしいは、治らない。人より多く感情を受け取ってしまうのも、治らない。情報過多で苦しくなった時、どうやってその中から取捨選別して、いらんネガティブな気持ちを処理するか。それの一つとして、スパーで真剣に人と対峙するというのはすごくいいなと思った。飲酒やおしゃべりはほどほどに。他にもランニングとか、趣味の漫画を描くとか、とにかくアウトプットして溜め込まないことが本当に大切だね。

コロナ禍で自分と向き合ってなかったら、未だにお酒に飲まれて醜態を晒しまくってたと思うとゾッとする。
体と心を鍛えて、心の中をいつも整理整頓して、いらないネガティブな気持ちは火種として機会を見てきれいに燃やしていきたい。

きん

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