「麻雀を、そして人生を楽しんでほしい・・・女性プロのトップランナーたちから若手に送る言葉、そして二人の未来は」二階堂瑠美・黒沢咲対談スペシャル企画（3）

近代麻雀note・Mリーガー対談スペシャル企画、二階堂瑠美-黒沢咲編。最終回となる第3回では、彼女たちの後に続く若手へのメッセージ、そして二人のこれからについて語ってもらった。トップランナーたちが、かつて通ってきた道を歩む後進に送る言葉とは。（全３回の3回目/#1、#2へ）
［文・東川亮］

Mリーガートップ対談集 (近代麻雀戦術シリーズ)

■後輩たちに送る言葉

――今は女性の麻雀プロも増えてきていますが、後輩たちに伝えたいことなどはありますか。
 
瑠美　麻雀は基本的に自分の思い通りにいかないゲームなので、負けることも多いと思いますけど、負けた経験も大事だと思うし、そこで自信を失い過ぎて諦めちゃったりするのは損だと思います。

　人の人生のことだからあまりとやかくは言えないですけど、みんな麻雀が好きで麻雀プロになっている人たちだと思うので、麻雀を続けたとしても辞めたとしても、その時間が無駄だった、とかは思ってほしくないですよね。中にはいろいろな事情で麻雀プロを辞める選択をする人もいますけど、辞めることが悪いとも思わないですし、麻雀プロじゃなくても麻雀業界に携わることもできますし。
 
まずはシンプルに、自分が楽しいと思うことをすればいいと思います。とりあえず、人生を楽しむ。人生にしても麻雀プロにしても、後輩に対して言えることがあるとすれば、そんな感じですよね。

黒沢　周りを見ていても、長く続けている人って結局、麻雀が超好きな人たちだと思うんですよね。今って競争相手の数とかが私たちの時代とは全然違いますし、たくさんの中から活躍するためにどうしていくか、みたいなことを考える機会が昔より多いとは思いますけど、ただ絶対に言えることは、麻雀が強くなることが一番、ということですね。

　当たり前ですけど、それが唯一の活躍の近道だと思っているので。

瑠美　それが難しいからみんな苦労するのよ。
 
黒沢　そう。だけど、いろいろなことを考えちゃいそうだけどさ、結局は麻雀を頑張るしかないかなと思っていて。あとは昔よりも人は増えているけど、チャンスもかなり増えていると思うんですよね。その中で、私もそうだったけど、いろいろ失敗しまくっちゃうわけですよ。落ち込んで大泣きしたりとか、そんなことの連続だったんですけど、今になって振り返ってみると、失敗したり恥かいたりということのほうが、後に自分の力になっているんです。
 
　麻雀を打っていて、穴があったら入りたいどころか「消えてなくなりたい」と思ったこともたくさんあったんですけど、今は全部「あのとき負けて良かった」とか「あのときああいう失敗してよかったな」と思えているので、いろいろな辛いことはあると思いますけど、それを必ず糧にして進むぞ、という気持ちを持っていてほしいなと思います。