第一回近畿APD(聴覚情報処理障害)勉強会レポート(後編)

最後は質疑応答です。
事前アンケートで特に多かった質問や参加者の方からの質問について。

・APDと聴覚過敏
APDの人でよく聴覚過敏を訴える人がおられます、これはつまりどういうことなのか
聴覚過敏というのは、つまり聴覚での分解能が高いということ
より分かりやすく言うと、聞こえすぎて聴覚経由で一般的な人よりも過大なデータ入力があるにも関わらず、処理能力が弱い事で「しんどさ」を感じる。
入力と処理の能力でのバランスの悪さが問題

・APDは治るか、あるいは改善は可能か
音響療法のようなリハビリでの改善は可能性がある、補聴器などを三か月程度使用して改善することもある
何にせよその人のAPDを構成する原因を分析する事が重要。
ADHDを持つ人がAPDの診断後に投薬を開始し、APDの症状が改善されたこともある。

・子供がAPDの時に親は家庭でどうできるか
子供に口頭でいくら指示を出しても聞き取れないまま誤魔化すようになるので、自分がやって示す、あるいはとにかく自分でやらせてみる。
会社などで指導に用いる「OJT」の手法も参考にできる。

あと、APDの子供でも母親の声はなぜか聞き取れる事が多い。
なるだけはっきりと、早口にならないように会話するのが大事。

・教師等周りの人に「どういう支援をしたらいいですか?」と言われたとき
接する人の多くは「何に困っているかが分からない」
本人も「適当に流して答える」という習慣が(適応とも言える)ついているので親などが本人のニーズを見極めて周りに伝える必要がある。
その場合も診断書がないと教育現場の判断任せになるので、教育の場では診断書の内容が出せる事は重要。

以上が今回の勉強会のレポートです。
他に参加して下さった方も、感想やレポート等アップして下さると見に行きますので教えてください。


事前アンケートや私自身の感想などは別記事でアップします。


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