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阿部智里の八咫烏シリーズに触れて2<『望月の烏』まで読了>


阿部智里の八咫烏シリーズに触れて1<『望月の烏』まで読了>の続きです。
私の妄想の続きです。

金柑は重要なアイコン

奈月彦が必ず生き還ると1で熱く語ってしまいましたが、
奈月彦再登場は私の願望でもある。
「待たせたな、垂氷の雪哉」と言いながら華麗に現れて欲しい。その時金柑を投げてくれたら完璧。背景は桜吹雪舞う、桜の木の群生であって欲しい。

雪哉と奈月彦にとって金柑はかなり重要なアイコンである。
いつか奈月彦が蘇った時、もしくは彼を感じる瞬間の小道具は金柑以外ありえない。
ちなみに金柑の花の花言葉は「感謝」と「思い出」。
二人を語るキーワードとてもしっくりくるワードだ。

雪哉は闇落ちを演じた

博陸侯はトビの目の前で毒を飲ませた馬たちの死に様を見せつけた。
それも初めてではないという。
この描写があまりにエグく、多くの雪哉ファンが驚き傷ついた。私もその一人だった。しばらくは本から離れた日常生活の中にまで、雪哉が、雪哉が、うううぅぅ、と心の奥深いところが揺さぶられるような、重い石が転がるような、何とも形容しがたいにがい苦しさを味わった。
でも奈月彦が蘇ると信じるようになった後、雪哉がどうこの闇落ちを演じたか分かった気がした。(妄想ですけどね)

楽園の烏のあの描写は役者を使った芝居

楽園の烏で堤防の底に向かい芝居かかった動きで手を広げてみたり、治真となんのために三文芝居をしたのか、、と語ったりとやたら雪斎は芝居かかっている。これは本当に芝居をしているから言える台詞だと思う。
雪哉は自分がかつて芝居の登場人物になぞられた時、嫌な顔をしていた。今までの行動を見ていてもそれほど演劇や音楽に興味があるとは思えない。それなのに博陸侯になってから大宅座という芝居小屋まで朝廷でかかえ、積極的に活用している。
ここから想像するに、不穏分子を淘汰するために偽猿を使い人々を襲わせていたと言うのも、これから不穏分子になりうる者たちへの警鐘のため役者を使って一芝居打っていたのでは?
ダムで毒で苦しんで亡くなった馬というのも、おかかえ役者を使って本当に三文芝居を演出したのでは? 
千早も多分全て知っていて協力しているのだ思う。
でないと現れるタイミングもできすぎているし、本当に不穏分子だったらとっくにファシズム博陸侯に淘汰されているはず。

これらは全て奈月彦が蘇るその日まで、貴族の横暴や民の暴動が激化して八咫烏自身の手で山内が滅びるのを防ぐため危うい均衡を保たせていたためではないかと思う。

谷間の整理について

谷間の整理はいずれ来る山内の滅亡が、もしかして洪水による災害とわかっているからでは?
トビに苦しむ馬たちを見せた「堤」はどう見ても現代のダムだ。それもかなり巨大なダム。洪水が起きたとき一番大きな被害は一番低いところで生活している人々だ。
谷間はまさに一番危険地域と言える
ただ、我ながら残念なのは、なぜ子ども達だけ谷間に残していたのかその理由付けはまだ妄想できていない。何か浮かんだらこの件は再度書き留めたい。

まだまだ書き足りない。
3に続くよー


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