【読書会】第22回レバレッジリーディング読書会(2020年10月その2)レポート
こんにちは!
10/24(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(レバレッジリーディング読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!
参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。
概要
この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「圧倒的な量のインプットとアウトプットができる読書会」!
読書会用のホームページも準備しているので、詳細が気になる方はそちらもご確認ください。
全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。
今回の参加者は主催の私を含めて5人。前日の時点では3人だったので、少人数での開催になるかなぁと思っていましたが、前日に滑り込みで2人の方に申し込みいただいたので定員での開催となりました。今回のように短期間でリストを更新する必要があると、リスト作成を自動化していて良かったと思いますね!
読んだ本リスト
事前に参加者の方から9月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。
個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。
ベスト本紹介
リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。
人体・神秘の巨大ネットワーク 臓器たちは語り合う / 丸山優二(NHK出版)
こちらは、わたくしKJが紹介させていただいた一冊。ちょっと前にNHKスペシャルでやっていた「人体」という特番のシリーズをまとめて書籍化したものとなります。内容としては、人体の仕組みの最新の研究を紹介しているようなものとなっております。
この本のメインメッセージは「人体とはネットワークである」というシンプルな一言に尽きます。一般的には人体の調整は「脳」が司令塔として命令を伝達しているように考えられがちですが、実は各器官が相互にやり取りをしているネットワークだそうです。はじめて知ることが多く、非常に刺激的な一冊でした。
プライベートバンカー 驚異の資産運用砲 / 杉山智一(講談社)
この本は以前「QRコードの奇跡」を紹介していただいた方のベスト本です。内容としては、裕福層資産家の資産を管理する「プライベートバンカー」の資産運用について書かれているとのこと。かなり具体的な節税策や資産運用について書かれているそうです。
特に印象的だったのは、あとがきの筆者の意見で「日本人の金融リテラシーが低い」と書かれていたことだとおっしゃっていました。この本をきっかけに、金融関係の本を読むきっかけになったという意味でも、読んだ良かったとのことです。私自身も「プライベートバンカー」の仕事は初めて知ったので、気になりますね。
狼と香辛料 / 支倉凍砂(KADOKAWA)
この本は以前「ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀」を紹介していただいた方のベスト本です。この読書会で紹介される本としては、ライトノベルの類は初めてですね。中世ヨーロッパ的な世界観で、ライトノベルで特徴的なロマンス的な展開はありつつも、経済の仕組みなどを使った展開も多いのが特徴だそうです。
私はこの本は名前と絵柄くらいしか知らなかったのですが、信用取引やバブルの仕組み、外貨為替などの経済がひとつのテーマになっているらしく、非常に強く興味を惹かれました。今だと経済は数字でやり取りされていますが、世界観を上手く使って現物での取引を扱っているからわかりやすい、というコメントもありました。
建築と権力のダイナミズム / 御厨 貴、井上 章一他(岩波書店)
この本は以前「光秀の定理」を紹介していただいた方のベスト本です。タイトルの通り、「建築」と「政治」をテーマに10人の研究者が書いたそれぞれの論文のような記事をあつめた本だそうです。建物の成り立ちや地理との関係に興味をもっており、その流れで手にとった一冊だとおっしゃっていました。
話題としては、国会議事堂の立地や内部の構造から都市論、権力者の住居など、いままであまりない視点からの考察が多くなされているそうです。お話を聞いていて、一般的に結びつきにくい「政治」と「建築」を接続したことで、あらたな視点が得られるというのはとてもおもしろい切り口だと思いました。
あなたが生きづらいのは「自己嫌悪」のせいである。 / 安冨歩(大和書店)
この本は以前「「1日30分」を続けなさい!」を紹介していただいた方のベスト本です。内容としては、日本人のコミュニケーションにおける「立場主義」というものを指摘しており、それが「生きづらさ」につながっているのではないか?という点を考察しているもののようです。
日本人に限った話なのかは判断できませんが、人は「役」や「立場」を重視しすぎるがゆえに自己嫌悪に陥ってしまうというのはなんとなくわかる気がします。そこからいかにして解き放たれるか、そのヒントになるのがこの一冊だということでした。
Q&Aタイム
今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もどんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいです。
まずは、質問タイムではじめに質問させていただいたのが、「千の葉をつなぐ幹となれ」という本について。私自身が千葉にゆかりがあるということもあり、タイトルが気になって質問させていただきましたw お話を伺うと、千葉市長を10年務めている熊谷さんの実績や取り組みなどについて書かれた本だとのことです。タイトルを見た時にもっとネタ的な内容かと思いきや、昨年の台風で起こった停電の対応や、前任者の時代の借金をどう返済するかなど、割と真面目に市長の仕事を描かれている本のようです。
あと、話題になったのが吉田修一さんの「路」という小説について。読み方は「ルゥ」だそうです。大まかな内容は、台湾で日本の新幹線を走らせるプロジェクトについての話だとのこと。群集劇的な語り口になっており、日本から来た若手の担当者を軸に、現地の台湾の方の視点や、太平洋戦争の時に台湾にいた方の視点など、いろいろな視点からかかれているのも特徴だそうです。読んだ方は「これを読んで台湾に行きたくなった」とおっしゃっており、台湾の描写の臨場感も素晴らしいとのことでした!
最後に、「みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」の話題を紹介します。読んだ方は、「現代版の失敗の本質」だとおっしゃっていました。8年もの歳月と多額の開発費を費やしてつくられたシステムの何がいけなかったかを考察する本だとのことでした。多くの部分を外注したがゆえに全体像をつかむ人がいなくなってしまったり、経営陣が場当たり的な対応しかできておらず、本質的な問題を見落としつづけたということがポイントだったそうです。私はシステム開発をする立場ではありませんが、なかなか教訓になるところが多そうな一冊です。
まとめ
今回は昨日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。直前の滑り込みがあり、参加者5人と賑やかな形での開催になりました。今回も色々なお話がきけて、私自身としても非常に楽しい時間となりました。
11月の読書会としては11/14(土)および11/28 (土)の20:00~21:30に開催を予定しております。すでに募集は開始しているので、興味があるかたは是非ご参加下さい!
11/14(土)の会の読書メーターからの申込みはこちら↓
11/28(土)の会の読書メーターからの申込みはこちら↓
HPからの申込みはこちら。
それでは、また!