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【読書会】第16回レバレッジリーディング読書会(2020年7月)レポート

こんにちは!

7/18(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(レバレッジリーディング読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!

参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。


概要

この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「圧倒的な量のインプットとアウトプットができる読書会」!

読書会用のホームページも準備しているので、詳細が気になる方はそちらもご確認ください。


全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。

今回の参加者は5人。ちょっと前までは2人とか3人での会が多かったですが、ここのところ参加希望者が増えてきてありがたい限りです。


読んだ本リスト

事前に参加者の方から5月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。

個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。

【第16回】レバレッジリーディング読書会リスト.xlsx


ベスト本紹介

リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。


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粘菌 その驚くべき知性 / 中垣俊之(PHPサイエンスワールド新書)

こちらは私が紹介させていただいた一冊。単細胞生物である「粘菌」のふるまいから「知性」を読み取るという非常にユニークな研究について書かれた新書。筆者はこの研究でイグ・ノーベル賞も受賞していたりします。

内容は粘菌についての様々な実験を紹介し、その結果から「知性」について考えるというもの。脳はおろか、複雑な器官を全く持たない単細胞生物である粘菌が「知性的」な振る舞いをするという事実。「知性」の常識を揺らがされると言う意味で、非常に読み応えのある一冊でした。


最高の体調

最高の体調 / 鈴木祐(クロスメディア・パブリッシング)

こちらは、前々回「王朝生活の基礎知識」を紹介していただいた方の紹介本です。筆者の鈴木祐さんは「パレオな男」として知られるブロガーです。論文を読むのが趣味らしく、この本も含めて科学的なエビデンスに基づいた主張が多いため説得力があります。

現代人の身体の不調と精神的な不調。その両面をカバーするにはどうすれば良いのかが書かれています。かなり事細かで具体的な対策が書かれているので、少しづつでも実践しやすいのが特徴だと思います。実際に、紹介者の方もいろいろと実践しているとのことでした。


なんでもわかるキリスト教大辞典

なんでもわかるキリスト教大辞典 / 八木谷涼子(春秋社)

こちらは前回「NOKIA 復活の軌跡」を紹介していただいた方の紹介本。かわいい系のイラストつきでライトな雰囲気を漂わせつつ、実際にその内容はかなり深いとのこと。痒いところに手が届くといった感じのようです。

一例を上げると「神父」と「牧師」の違いなど、あまりキリスト教に馴染みがないとわからないことにまで及んでいるとのことでした。私自身も正直あまり詳しい知識をもっているとは言い難いので、こういう本で一度きちんと学んでみる価値はあると思いました。読み物としても楽しめるし、わからないことを調べる辞典としても使えるような構成にはなっているらしいです。


ケーキの切れない非行少年たち

ケーキの切れない非行少年たち / 宮口幸治(新潮新書)

こちらは前々回「AI vs 教科書が読めないこどもたち」を紹介して頂いた方の紹介本です。書店などで一時期かなり話題になっていた本なので、読んだことのある方も多いかも知れません。特に帯に書いてあるインパクトのある図が有名ですね。

この本で述べられているのは、少年院などの更生施設にいるこどもたちは実は知的ハンディキャップを持っていることが多いということです。紹介者の方が強調していたのは、それまであまり気づかれていなかったことを指摘しているという点が良かったということです。やはり、新たな視点を与えてくれる本は刺激的だと思いますね。


数学する身体

数学する身体 / 森田真生 (新潮文庫)

こちらは今回初参加の方の紹介本。他の読書会でこの本が好きな人がいたらしく、その影響で読んだ一冊とのこと。序盤は人間の指の数や身体を使った算数と言う程度の内容ながら、中盤以降は完全に「思想書」と呼べるレベルの内容であるとのこと。

内容としては、情報工学で有名なアラン・チューリングと日本の数学者・岡潔を比較しながら、数学や人間の身体について深く考察していくもののようです。「人間とは何なのか?」そんなところにまで至る議論らしく、私個人としても非常に気になる一冊です。


Q&Aタイム

今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。ありがたいことにここ最近は参加人数が多く、すべての質問をキャッチアップすることは難しいので、個人的に印象に残ったところだけ紹介したいと思います。

まず私が質問させていただいたのは、「ウイルスは生きている」という本について。やはり、昨今の状況をみるに「ウイルス」と人間の関係というのは気になりますね。どうやら今目の前にあるウイルスを研究していくというよりは、ウイルスとは何かという問いに対して仮説を立てていくような内容であるとのことでした。

個人的にちょっと印象的だったのは、人間に病気を引き起こすウイルスは氷山の一角に過ぎないという話でした。人間側から見るとそういったウイルスばかりに目が行きがちですが、ウイルス全体から見るとごく一部にすぎないというのは「確かに」と思わされてしまいます。

ウイルスは生きている

また、他に話題になったのは「家族のためのアスペルガー症候群とのつきあい方」という本について。どうやら、アスペルガー症候群の家族をもつ方に向けた本であるとのことです。この本を読んだ方の感想としては、アスペルガー症候群をもつ患者の家族がそれを抱え込んでしまい、孤立してしまうというケースが危ないということです。

幸いなことに、最近はそういった家族同士の繋がりも出来つつあり、世の中的にも理解は広がっているとのことでした。お話を聞いていて思ったのは、たしかに病気を抱えている患者のことには比較的目が行きますが、そういう患者をもつ家族も含めて考えるべきだなということです。なかなか自分一人だと見えていなかった視点なので、会話を通して学ぶことが多かったなと感じます。

家族のためのアスペルガー症候群とのつきあい方

あと質問があったのは、鈴木祐さんの「科学的な適職」について。転職についての啓発本とのことで、どのようにして一番いい職業を選ぶのかが書かれた本のようです。上にも書かれている「最高の体調」と同じく鈴木祐さんの本なので、おそらく科学的なエビデンスはバッチリなのだろうなとは思いますw ポイントは自分の価値観を理解することのようです。

かなり詳しいところまで深堀りするようなワークがあって、それはかなりの労力がかかるとのこと。私が会話を聞いていて面白かったのは「ある程度大変なことが書かれている分、むしろ信頼できる」という話があったことです。「確かに」って感じですよねw 「お手軽に…」的な本があふれる世の中なので、じっくり考えさせられる本というのはちょっと信頼できそうなぁとは思いました。

科学的な適職

そうこうしているうちに時間は9時半になったので、読書会は終了。個人的に今回の読書会で面白かったのは「ケーキを切れない非行少年たち」の紹介があったあとに、いろいろな会話・コメントで盛り上がったことです。本屋のポップを見てちょっと内容を勘違いしていたという方もいましたし、内容を聞いて読んでみようと思った方もいたようなので、お互いにそういう気付きが出来てくると会としても有意義なものになるのかなぁと思いました。


まとめ

今回は先日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。いつもながら、多岐にわたる分野の本が紹介され、いろいろな会話ができると言う機会は非常に貴重だなぁと思います。改めて、様々な視点をいただける参加者の方々には感謝の限りです。

最近、ありがたいことに参加希望の方がふえてきていることもあり、8月は実験的に月に2回実施したいと思います。次回は8月8日(土)、その次は8/22(土)に開催予定です。すでに募集は開始しており、HPか読書メーターより参加申し込みが可能です。興味のある方は是非お申込みください!

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それでは、また!

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