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【読書会】第45回乱読の読書会(2021年10月)レポート

こんにちは!

10/23(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(乱読の読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。


概要

この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「多様な本が行き交う場」!

全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。

今回の参加者は4人。事前に参加者の方から9月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。

個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。

【第45回】乱読の読書会リスト.xlsx


ベスト本紹介

リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。


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ふるさと納税の理論と実践 / 保井 俊之、保田 隆明 (‎宣伝会議)

こちらはわたくしKJが紹介させていただいた一冊です。ふるさと納税について、その経済・財政的な位置づけやその実践としての事例紹介・課題点などを解説している一冊。なにかと話題になりがちな返礼品についても大きく取り上げられています。

実例紹介や地域経営という視点から語られがちな「ふるさと納税」について、その経済的な影響や税制上の意味を広く解説しているのが面白いと思いました。私はこれまでふるさと納税はやったことがなかったのですが、この本をきっかけに始めてみようかなと言う気になりました!


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The Curious Incident of the Dog in the Night-Time /  Mark Haddon (Vintage)

この本は以前「はじめての<脱>音楽 やさしい現代音楽の作曲法」を紹介頂いた方のベスト本です。この読書会としては初の洋書の紹介ですね。洋書は自分で読む機会がある人は少ないと思うので、こういう場で話を聞けるのは嬉しいですね。

タイトルを日本語に訳すと「夜中に犬に起こった奇妙な事件」。犬をめぐる出来事の謎を問いていくという児童書ではありがちな展開ではあるものの、主人公が何かしらの精神的な疾患を患っているというのが特徴だそうです。精神疾患を持っている人の生きにくさを描きつつ、希望も描いているというそのバランスが良かったとのことでした。


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プロ司書の検索術―「本当に欲しかった情報」の見つけ方 /  入矢玲子 (日外アソシエーツ)

この本は以前「スカイシティの秘密」を紹介頂いた方のベスト本です。内容としては、プロの司書の方が使っている情報収集の方法論や考え方・ツールなどを紹介している一冊だとのこと。紹介者の方は図書館で借りて読んだそうですが、返したあとに購入するほど良い本だったとのことです。

GoogleやWikipediaなどさまざまな情報ツールがあるなか、図書館や司書が必要な理由がわかるとのことです。そういった情報ツールでわかるのは表層部分だけであり、深層の部分を知るためのヒントが得られるようです。なかなか確かな情報を見つけるのが難しい時代だからこそ、実用的そうな一冊です。


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アフリカの難民キャンプで暮らす - ブジュブラムでのフィールドワーク401日 /  小俣直彦 (こぶな書店)

この本は以前「清少納言を求めて、フィンランドから京都へ」を紹介頂いた方のベスト本です。内容としては、学術研究としてガーナの難民キャンプで暮らした方によるルポルタージュのようなもののようです。ソマリアからの難民を受け入れる難民キャンプが舞台のようです。

ガーナはあくまでも人道的な場所を提供しているだけであり、そこで暮らす難民には将来も含めなんの保証もされません。今の生活はもちろん、将来のことも全く見えない中苦しい生活を続ける難民の方々をどうするか、難しい問題ですが、人類が直視しなければならない問題なのでしょう。


Q&Aタイム

今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もミュートの必要がなく、どんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいですね。


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まず、私が質問いただいたのが「検証 東日本大震災の流言・デマ」という本について。前回も「うわさとは何か」について質問されてということもあり、皆さんこういったデマや噂話の類には問題意識を持っているのかも知れません。この本はタイトル通り、2011年3月11日に起こった東日本大震災で広まった噂話の検証をしたもの。TiwtterなどのSNSで拡散されるうちに話が歪んでいくところなんか非常にわかりやすく見え、情報リテラシーについて考えさせられる一冊でした。


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また「カレワラ物語」という叙事詩についても話題になりました。私はこの話について全く知らなかったのですが、フィンランドの民間伝承で、フィンランドの文化的に重要な物語だそうです。あくまでも民間伝承であり、物語として作られたものではないので物語として作り込まれたものではないとのことでした。ただ、その国の文化背景を知る意味でも、読んでみてもいい話なのかも知れません。


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その他で話題になったのが「わたしは倒れて血を流す」という小説について。STAMP BOOKSという岩波のレーベルから翻訳書がでているようで、このヤングアダルト向けの小説であるとのこと。指を切り落としてしまうという事故をきっかけに母親の失踪を知るというなかなか斬新な展開だそうです。なんでも、この母親というのがアスペルガー症候群という設定があり、思春期の主人公がそれをきっかけにアイデンティティで悩むという展開があるようで、大人が読んでも考えさせられそうな一冊です。

そんなこんなであっという間の90分でした!


まとめ

今回は昨日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。今回もいつもどおり幅広に話が展開されて非常に楽しい時間となりました。今後の読書会の予定としては11/13(土)と11/27(土)の20:00~21:30となります。

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それでは、また!

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