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【読書会】第35回乱読の読書会(2021年5月)レポート

こんにちは!

5/22(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(乱読の読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。


概要

この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「多様な本が行き交う場」!

全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。

今回の参加者は5人。事前に参加者の方から4月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。

個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。

【第35回】レバレッジリーディング読書会リスト.xlsx


ベスト本紹介

リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。

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暴走するネット広告: 1兆8000億円市場の落とし穴 / NHK取材班 (NHK出版)

こちらはわたくしKJが紹介させていただいた一冊です。内容としては、規模としては今やテレビの広告を超えたネット広告について、その仕組みや問題点を明らかにしつつ、実際の取材班による漫画村騒動のルポルタージュを紹介しているというもの。題材も身近なので、わりと読みやすい一冊です。

ネットを使っていれば日常的に目にすることになるネット広告について、その収益の仕組みや課題点などを知ることができたという意味でなかなか印象的な本でした。また、漫画村の闇を暴いていくノンフィクションとしても読み応えがあります。


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人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか / 玄田有史/編 (慶應義塾大学出版会)

この本は以前「潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景」を紹介頂いた方のベスト本です。タイトルの通り、人手不足が叫ばれているにもかかわらず賃金が上がっていないという一見不可解な状況が続いている日本の現状を複数の研究者がそれぞれの視点から説明を試みているという本だそうです。

上がり続けている保険料が実質賃金を引き下げていることや、法や制度で儲けがある程度規制されてしまっているなど、様々な要因が絡んでいるというのが実態のようです。なかなか明るい未来が描いにくい現代だからこそ、現状把握のためにも良い学びが得られるのかもしれません。


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10% HAPPIER / ハリスダン(大和書房)

この本は以前「ジェンダー秩序」を紹介していただいた方のベスト本です。アメリカでは大人気のニュースキャスターによる著作で、いわゆるマインドフルネスによってささやかな幸福が得られたというノンフィクションのようです。サブタイトルは「人気ニュースキャスターが 「頭の中のおしゃべり」を黙らせる方法を求めて 精神世界を探求する物語」

なかなか情報過多なこの時代だからこそ、マインドフルネスという形で無心になる時間をつくるのも大切なのかもしれません。また、前半についてはニュースキャスターとしての著者の様子が描かれており、普段知ることができないキャスターの業界のことを知るノンフィクションとしても楽しめるとのことでした。


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こころ / 夏目漱石 (青空文庫)

この本は以前「インビジブル」を紹介していただいた方のベスト本です。日本人であれば、読んだことはなくとも一度はタイトルを聞いたことがあるであろう、夏目漱石の名作です。紹介者の方は最近、青空文庫で過去の名作を読んでいるそうで、その一環で読んだ一冊だそうです。

紹介者の方は以前読んだときはあまりピンと来なかったそうですが、今読んでみると人物たちの内面やこころの動きがとても丁寧に描かれていることに気づけたとのこと。フリートークでも話題になりましたが、過去に読んだ本を再読すると新たな気づきが得られたりするのが醍醐味ですね。


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穂高小屋番 レスキュー日記 / 宮田八郎 (山と渓谷社)

この本は以前「スマホ脳」を紹介していただいた方のベスト本です。内容としては、山岳救助にとりくむ著者によるレスキュー現場のレポートや、その生活の様子を書いている本だそうです。「岳」という漫画のモデルにもなっている方とのことで、紹介者の方はそれがきっかけで読んだそうです。

この本について紹介いただいたあと、「登山」についてのひとしきり盛り上がりました。「そこに山があるから」という話はよく聞く話ですが、非常に大きなリスクを抱えてもなお登山に望む人々がいるという事実。やはり、そこには登山者にしかわからない魅力があるのかもしれません。


Q&Aタイム

今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もミュートの必要がなく、どんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいですね。


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まず話題になったのが、私が質問させていただいた「幻獣ムベンベを追え」という本について。未確認生物ムベンベを探すための早稲田大学探検部の調査記録だそうで、その調査もさることながら、たちはだかる障害を学生たちが一つづつ課題解決していく様子も面白かったということでした。


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また、織田作之助さんという方の「僕の読書法」という本について。筆者が読書についての自身の考えを書いたエッセイだそうで、青空文庫で読める本だとのこと。「過去に読んだ名作は再読すべき」「本は勉強のためではなく、楽しみのために読む」など、なかなか気づきが得られる言葉が多そうです。

また、上記の流れのなかで本を「再読」することについても話題になりました。読書に関する話題としては割と一般的だとは思いますが、今まであまりこの読書会でそういった話がでたことがなかったのでちょっと新鮮でした。個人的に思ったのは、特に小説なんかだと、主人公以外の目線からの見られるようになったというのが大きいかなぁと思いました。主人公目線で見ると割と普通に見える展開でも、別の視点から見るとちょっと理不尽なこともあったりするとか、大人のツッコミをするようになってしまったみたいなところはありますねw

そんなこんなで、あっという間の90分でした!


まとめ

今回は昨日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。今回もいつもどおり幅広に話が展開されて非常に楽しい時間となりました。今後の読書会の予定としては6/12(土)と6/26(土)の20:00~21:30となります。

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それでは、また!

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