【読書会】第30回レバレッジリーディング読書会(2021年3月)レポート
こんにちは!
3/13(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(レバレッジリーディング読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!
参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。
概要
この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「圧倒的な量のインプットとアウトプットができる読書会」!
全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。
今回の参加者は、主催の私を含めて4人。事前に参加者の方から2月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。
個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。
ベスト本紹介
リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。
ゲーム開発者の地図 / SmorkingWOLF
こちらはわたくしKJが紹介させていただいた一冊です。2月は結構印象的な本が多かったのですが、その中でも読んでいて「面白い!」と思ったこの本を紹介させていただきました。著者のSmorkingWOLFさんという方はゲームの個人開発を20年以上やっている方だそうです。
内容としては、そんな著者がいままでの個人開発の中で得られたゲーム作りについての知見を紹介しているというもの。システム面からグラフィックス、ストーリーやキャラクターまで1人で作っているだけあって、かなり幅広い視点からゲームづくりを解説しているところが面白い。シンプルに、読み物として楽しめた一冊でした!
誰が星の王子さまを殺したのか - モラル・ハラスメントの罠 / 安富歩(明石書店)
こちらは以前「現代経済学の直感的方法」を紹介いただいた方のベスト本。内容としては、世界中で読まれているサン = デグジュベリの「星の王子さま」について、「飼いならす」ということばをキーワードに、一般的に考えられている視点とは違った角度から考察していくというもの。
ハートフルな話という印象が強い「星の王子さま」では有りますが、この著者の解釈によると、王子さまとバラやキツネの間には「モラル・ハラスメント」の関係が成立しているとのことでした。星の王子さまの読み方がガラッと変わったという意味で、印象的な一冊だったということでした。
新訳 子どもの図書館 / 石井桃子(岩波書店)
この本は以前「三つのブルジョワ物語」を紹介していただいた方のベスト本です。紹介者の方は図書館について調べるために、図書館関係の本を色々と読んだようなのですが、その中で見つけた一冊だとのこと。筆者の方は自宅の本棚を子ども向けに公開したことからはじまり、そこから私設図書館を営んでいた方のようです。
内容としては、そうした私設図書館を通して、子どもと本の関係について筆者が考えたことや気づいたことを綴っているものだとのこと。素人のボランティアだからこその大変さや、そういう立場だからこそ見えてきたことなど、なかなか読み応えがありそうな一冊です。
アナグマ国へ / パトリック・バーカム (新潮社)
この本は以前「完全版ターコイズ・ブック」を紹介していただいた方のベスト本です。タイトルからてっきり児童文学のようなもの思ったら、なかなかヘビーなルポルタージュだったと紹介者の方はおっしゃっていました。内容としては、イギリスにおけるアナグマをめぐる社会情勢や人々の価値観の変化を描いているとのこと。
かつて、イギリスの上流階級がキツネ狩りに興じていた頃、庶民の間ではアナグマ狩りがなされていたとのこと。犬と争わせたりといったことも良くされていたようですが、徐々に動物愛護の声も出てきて人々の価値観も変わっていったようです。あまり知らなかった世界を知ることができたという意味で、印象的だったとおっしゃっていました。
Q&Aタイム
今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もミュートの必要がなく、どんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいです。
まず話題に上がったのが「不可触民と現代インド」という新書について。内容としてはいまだカースト制の名残が残るインドの現状について解説した本です。清掃などの職を強制される不可触民と呼ばれたカーストの人たちの追い込まれている状況や、少しづつ変わりつつ世の中の流れについてなかなか生々しく書かれているのが特徴です。IT大国として台頭しているインドですが、まだまだ抱えている課題は多いようです。
また、質問であがったのが「独学大全」について。この本は私も少し気になっていたので、話を聞く機会ができてラッキーでした。辞書のような見た目の一冊ですが、内容としても辞書のような使い方が良いのではないかとのことでした。独学をするにあたりぶつかる様々な障害に対して、それぞれに対してどう対処すればいいかをかなり具体的に書かれているそうです。図書館で借りて読むと言うよりは、手元に置いておいて必要な時に必要な箇所を読むような使い方が良いようです。
最後に話題になったのが「殉教 日本人は何を信仰したか」という新書について。タイトルだけだと何に関する本だかわかりにくいですが、上記の帯にも書いてあるとおり、江戸時代初期のキリシタンの殉教についての記録からその実態を迫っていくものです。私自身、あまり考えたことのなかった分野だけに、なかなか勉強になる一冊でした。
まとめ
今回は昨日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。今回もいつもどおり幅広に話が展開されて非常に楽しい時間となりました。
今後の読書会の予定としては3/27(土)と4/10(土)の20:00~21:30となります。3/27の会はすでに定員に達していますが、4/10の会はまだ残席あるので、ご興味のある方は是非!
読書メーターからのお申し込みはこちらから
ホームページからのお申込みはこちら
それでは、また!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?