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【読書会】第27回レバレッジリーディング読書会(2021年1月)レポート

こんにちは!

1/23(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(レバレッジリーディング読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!

参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。


概要

この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「圧倒的な量のインプットとアウトプットができる読書会」!

読書会用のホームページも準備しているので、詳細が気になる方はそちらもご確認ください。

全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。

今回の参加者は、初参加の方1人を含めて5人。事前に参加者の方から12月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。

個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。

【第27回】レバレッジリーディング読書会リスト.xlsx


ベスト本紹介

リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。

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なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか / 渡瀬裕哉 (すばる舎)

こちらはわたくしKJが紹介させていただいた一冊。12月のベスト本ではありますが、自分の興味に非常に深く刺さっていたこともあり、2020年全体で見ても随一の面白さでした。アメリカ政治を研究している渡瀬さんという方が、先進諸国で加速する分断や中国の動向、そして仮想通貨がもたらす影響を解説しています。

「分断」を民主主義の機能不全と見るのではなく、民主主義の必然的な帰結であるとしていることや、仮想通貨と結びつけて政治とこれからの動向を語るあたりがこの本の最大の面白さだと思いました! 現代人類の課題と問題点を極めてわかりやすく、かつ構造的にまとめた一冊だと思います。おすすめです。


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くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 / ヤマザキOKコンピュータ (タバブックス)

こちらは以前「ウォール街のランダムウォーカー」を紹介いただいた方のベスト本。内容としては、モノやサービスを購入する際に、無意識に選ぶのではなく、自分の応援したいところを選ぶことで未来を面白いものにしていこうというもののようです。ここで言う投資は「社会への投資」という意味合いで使っているようです。

無意識に消費行動をしていると、どうしても広告力の強い巨大企業やグローバル企業を選んでしまいがちです。しかし、どこでも同じような風景が広がっているような「つまらない」未来ではなく、多様性のある未来を創るためにも、主体的に選んでいくことが重要なのかも知れません。


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開拓者たち / クーパー(岩波書店)

この本は以前「モヒカン族の最後」を紹介していただいた方のベスト本です。その「モヒカン族の最後」と同じ作者の同一シリーズの続編だとのこと。フレンチ・インディアン戦争を描いた前作の40年後のアメリカが舞台で、アメリカの開拓が進んでいくような時期の物語のようです。

アメリカ都市部からは離れた原住民の老猟師と、ヨーロッパから渡ってきた人々で進められる開拓。そのあたりの折り合いの難しさや、さまざまな国・立場の人が集まったアメリカ黎明期という時代が描かれていて新しく知ることも多かったとおっしゃっていました。


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献灯使 / 多和田葉子(講談社)

この本は以前「姑の遺品整理は迷惑です」を紹介頂いた方の12月ベスト本。私個人としても気になっていた一冊だったので、今回話を聞けて良い機会となりました。多和田葉子さんの短編集で、表題の「献灯使」は高齢者が元気で子どもが衰弱しているという近未来を描いた物語だとのことでした。

紹介者の方が印象的だとおっしゃっていたのは、筆者の独特の言語感覚についてです。ドイツに長く住んでおられる方のようで、その影響もあってか、他の日本人作家とはちょっと違った言葉遣いが多々見られるようです。内容としても新たな価値観・人間観を見せられたのことで、非常に気になる一冊です。


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子どもは40000回質問する / イアン・レズリー(光文社)

この本は今回初参加の方の紹介本です。タイトルの通り、「好奇心」をキーワードにした一冊だとのこと。「好奇心」は生来的にあたえられた個性のようなものではなく、あくまでも状態であるというのがポイントのようです。生き方によって好奇心を活かすことも殺すこともできるようです。

人間にとって好奇心が湧きやすい状況というのは、それについてちょっとだけ知っている状況だとのこと。ちょっと知っているがゆえに、そこから広げられるようなイメージですかね。自分の知っている領域を中心としつつ、そこから好奇心で少しづつ知識や考え方を広げていくような形が良いのかも知れません。


Q&Aタイム

今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もどんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいです。

今回は、上記で紹介した好奇心の話の延長で、参加者の方々がどのような形で本を購入しているか?本屋をどのように使っているかという話で盛り上がりました。図書館を中心として気に入った本を買う派や、電子書籍を中心に本を読む派など、やはりそれぞれのスタイルがあって、話していて面白かったです! 私個人としては電子書籍が多いですが、本屋でぶらぶらと歩くのも好きなので、紙の本と電子書籍をうまく使いわけていきたいですね!

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その他、話題になった本としては「医薬品クライシス」という新書について。ここ最近でこそ注目を浴びている医薬品業界ですが、なかなかその実態に触れることの少ないこの業界の問題点について書かれた一冊のようです。薬品会社の利益の大半が極小数の医薬品で得られていることによる脆弱性や、最近の医薬品開発のコストの高騰によってなかなか新薬が生み出されにくい状況が問題となっているようです。普段触れることがないだけに、勉強になりそうな本です。

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また、他に話題になった本としては「13億人のトイレ 下から見た経済大国インド」という本について。どうやら、「トイレ」というキーワードで、その実態を追いかけていくことでインドの実態に迫るというノンフィクションのようです。私も初めて知ったのですが、13億人を誇るインドの人口のうち、トイレを使えない人が5億人にのぼるということらしいです。整備をしようにも汚職によってなかなか整備が進まない実態や、カースト下位の人々が下水処理のような仕事を担っているという現実など、なかなかハードな一冊のようでした。


まとめ

今回は昨日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。今年初の開催だったわけですが、特にいつもと変わることもなく、色々な話を聞くことができて主催の私としても非常に有意義な時間となりました。

今後の読書会の予定としては2/13 (土)と2/27(土)の20:00~21:30となります。どちらの会もまだ残席には余裕があるので、ご興味のある方はぜひご検討ください!

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それでは、また!


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