Thank U
1998年に彼女の4番目のアルバムの中の1曲としてリリースされた
”Thank U”の曲と共に彼女のヌードでのプロモーションビデオに衝撃的なエンターテイメントの世界で
ロングキャリアを保持するカナダ出身のAlanis Morissetteのメッセージには、
20年以上の時を得て、尚もこのメッセージの意味が世界中に癒しを与えてくれているようです。
Keikoは、カナダ人のライアンと日本で知り合い、トロント大学に留学することを決めました。Keikoが学生VISAを取得し、トロント大学で学生として過ごしていた時、2001年9・11NYテロ事件が起きたのでした。早朝真っ先に日本で仕事をしているライアンから”Happy Birthday!”とメールに連絡がありました。
Keikoは学校に行くと黒板に”休校”と掲示板を見つけて、帰ることにしました。早くから銀行も閉まって、町中は軍人のタンクやトラックを見かけて、Keiko も心細くなったのでした。その夜にも電話があり、
ライアンが”Thank U”の曲を電話越しに流してくれました。
それから、トロント大学進学中にインターンとしてロイヤルバンクのノースヨーク支店での仕事が決まり、ライアンの紹介もあり、卒業後も運よくワークVISAを出してくれて、ロイヤルバンクで就職することができました。
暫くぶりに、Keikoはライアンがピアソン空港に到着することを聞いて、到着口で待っていましたが、大きなスーツケースを4つは積んでいるカートを引いてるライアンの顔が見えると喜びを隠しきれない笑顔が広がる中、誰か日本人と親しそうに笑顔で向かってきたライアン、
Yukiから"Bonjour!”と挨拶してきました。ライアンが慌てて説明しようとする中、Yukiが日本語で説明したのでした。
ライアンは、なかなかYukiが一緒に日本から来ることをKeikoに伝えることができず、電話口でも荷物が多いから、空港で大型バンでもレンタルするか、タクシーで移動するから迎えに来なくてもいいよとKeikoには言っていたのでした。
ライアンがトロントに戻ることを知って、一緒にYukiが観光でやってきたのでした。Yukiは仕事でモントリオール支社に行くついでにライアンがトロントに移転するということもあり、トロントに寄ったようです。
Keikoは、Yukiとは日本では会ったことがなくてトロントで初めて会ったのでした。YukiはライアンからKeiko のことをよく聞いていたようで、興味津々に話をしてきましたが、Keikoは自分よりかなり年下の綺麗なYukiがフランス語を流暢に話せることにジェラシーと焦りさえも感じさせられ、また馴れ馴れしくライアンと話すYukiに初めて自分がライアンのことが好きなんだと確信したようでした。
Yukiはユニオン駅の目の前のフェアマントロイヤルヨークに泊まるということで、最初にYuki を見送って、ライアンはCNタワー近くのKeikoをコンドミニアムまで見送って、自分の実家に荷物を持って帰りました。
そして、次の日の朝から
3人でYuki の観光を一緒にしながら、13分くらいのフェリーでトロントアイランドに行き、レンタルしていた自転車でワードアイランドからセントラルアイランドの中をサイクリングしながら散策しました。そして、Keikoが食料を準備して持ってきていたので、コリアンタウンで買ったカルビを焼いてサンチュと一緒にサンドイッチパンにはさんで、麦茶を三本とランチを3人一緒に楽しみました。それから、夜はKeikoが予約したCNタワーのレストランで3人は景色を楽しみながらサンセットタイムから夜を満喫しました。
観光を終える頃になると、KeikoはすっかりYukiとも仲良くなり、ライアンとYukiを自分の狭いバチェラーに招待しました。
Keikoが大好きなナイアガラオンザレイクのワイナリーのTriusのデザートワインLATE HARVEST VIDAL 2007を開けながら、今度は是非ワイナリーツアーも一緒に行きたいと話しながら、
Yukiがそろそろ私は明日の準備もあるからと、
必ず朝、ライアンとKeikoに一緒に見送ってほしいからとウインクして、
ユニオン駅とKeikoのコンドミニアムは目と鼻の先ということもあり、
ホテルへ帰りました。
翌朝二人はYukiのお別れに、
Keikoは”Thank you”と共にお礼の言葉に綺麗な万年筆でビッシリと書かれた手紙を
Yukiから最後の朝に受け取ったのでした。
Yukiはユニオン駅からVIA列車でモントリオールに向かいました。
それから、2011年日本での東北大震災となり、
Yukiの援助と救済活動にKeikoとライアンは奮闘する中、
Keikoはライアンとシティホールでひっそりと二人だけで結婚式を挙げてカナダ移民になったのでした。
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