米のタブー「rat」を子供に教える
こんにちは。
shimbaです。
「rat ラット」はみなさんご存じでしょうか?
もちろんネズミのことですが、アメリカでタブーとされている行為を言います。
同じ意味で「snitch スニッチ」と言うときもあります。
告げ口する人、コソコソする人、という意味で使われ、非常に嫌われます。
批判(judge)する人も嫌われますが、子供にはratの方が身近ですね。
アメリカの親たちも、当然子育てに悩むことがあります。
息子のクラスのママ会で話題にもなりました、「ratをどうやって子供に教えるか」を書きたいと思います。
毎度のことながら、以下はそのときのママ会での会話、私自身の私見を交えていますので、アメリカ人全員の考えということではありません。ご了承ください。
ratとは?
先にも書きましたが、告げ口する人やその行為、コソコソする人のことを言います。
その様子がネズミに似ているからそう呼ぶのでしょうか。
「先生~男子が雑巾投げて遊んでます~」なんて小学生女子なら1回は言ったことありませんか? 私だけですか笑
こうした行為はアメリカで非常に嫌われます。
周りからの信頼を失います。
ratがなぜいけないのか?
ママ会には駐在日本人の私や、国際結婚した在住日本人もいましたし、現地で生活しているママたちが参加していました。
みんなバックグラウンドが違う人ばかりです。
この話題の中で日本人の私が感じた最初の疑問は、「ratがなぜいけないのか」です。
まあ確かに嫌味な感じはしますが、私が子供の頃は普通というか、自分も含め当たり前にいましたよね。
それほど悪いこと、という意識がなかったのです。
どうやら「他人のことに口を出す」ということが嫌われる理由の大きい部分のようです。
人は人、自分は自分、という境界がクリアなのでしょう。
それでもいくつか疑問は残りました。
以下に具体例をあげますので、みなさんならどうするかを考えながら読んでいただけると嬉しいです。
ratを教える具体例①「クラスメイトがさぼっているのを目撃したとき」
もしくは「カンニングをしているのを目撃したとき」なども同じです。
これはもう放っておく、一択です。
なぜならその子の行動は自分に影響しないからです。
それがよくないことだと思えば、自分はやらなければいいだけで、
クラスメイトがどうしようがあなたには関係ない、ということです。
ratを教える具体例②「いじめの現場を目撃したとき」
ratが必要なときもあるのでは?
この疑問もママ会で出ました。それに対して、
・先生に言ったところで先生は目撃していない
・先生が該当生徒に聞いたところで、いじめた側はほぼ確実に「やってない」もしくは「ふざけてた」などと言う
・先生に告げ口された逆恨みをかうかもしれない
などという意見がありました。
ではいじめの現場に居合わせたとき、子供にどうしたらいいのか聞かれたら?
・そのいじめの行為について、「自分はどう思うか」を尋ねる
・悪いことだと思うなら、まずは自分は加担しない、やらない
・悪いことだと思うなら、その場で加害者にやめるように言う
・言ってもやめないなら、それは加害者の問題
・もし言ったことでいじめられたら、子供の勇気と正しさを褒め、全力で子供を守る
・告げ口で逆恨みされるくらいなら、その場で言って逆恨みされるほうがずっといい
複数の女性の会話なので、正確に言葉の通りではありませんが、まとめるとこういった感じです。
なるほど、と。
あくまでも「自分の考え、自分の行動」にフォーカスしています。
この場合は自分の子供の、ですが。
注意して加害者がやめようがやめまいが、そこは問題ではなく、
注意したこと、自分の子供の行動が大切ですね。
終わりに
なぜ私がこの話を書いたのか。
なにもアメリカのように「ratを悪いことだと教えよう!」と言いたいわけではありません。
ただ、他人の行動にかかわるよりも、自分の行動や考えを大切にしよう、という考え方は、日本ではあまり教わらなかったことだと思いました。
少なくとも私は。
つい口を出したくなる時も、この考えを知っていたら、言わなくて済むかもしれません。
一方で、ratに対して「親切心でやっている」と言う人がいるかもしれません。
それは本当に100%親切心からですか?
その親切心は一方的な押し付けではありませんか?
本当にその人のためになっていますか?
口に出す前に、一度考えてみませんか。
他人のそれではなく、自分にフォーカスしてくださいね。
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