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「楽しかったな、今日の飲み会。」を構成する要素は何か?

 コロナ禍も過ぎ去り、飲み会に足を運ぶ頻度も上がった気がします。
会社終わりに同期と一杯、大学の友達と久々にご飯、意中の相手と気合を入れてデート。
 いろんな場面でいろんな人との飲み会があると思います。
 自身の経験を振り返ると、「心の底から楽しかった」と思える飲み会も多かったですが、残念ながら、楽しみ切れない飲み会もあり、反省することも多々ありました。

 そもそもどういう飲み会で、どう振る舞えば心の底から楽しめるのか、その要素を備忘までにまとめてみたいと思い綴ります

基本は人、次に場所

 当たり前と感じる人も多いと思いますが、飲み会の楽しさを形作る要素の9割は「人(who)場所(where/wihch)」であり、いつ飲むか(when)、どういう理由で飲むか(why)はほとんど楽しさに影響を与えない気がします。
もちろん昼飲み、夜飲みでテンションは異なるけど、人と場所が同じなら楽しさの総量はあまり変わらない気がするし、集まった目的が同窓会であっても送別会であっても、楽しい飲み会は楽しいハズ。(法事とかだと流石に影響しそうですが、、、)
 また、ここでいう場所とは「どこで飲む/食べるか(where)」だけでなく、「何を飲む/食べるか(which)」も含めて考えています。
流石に同じメンバーで同じ目的で集まるとしても、家で柿ピーをつまみながら飲むのか、高級料理店でペアリング付きのコースを頂くのか、でテイストは変わると思います。

 ただ、結局のところ誰と飲むのか(who)でほとんどが決まっちゃうんじゃないでしょうか。

 敢えてこれらの要素の影響度を定量化するなら、人:場所:その他=7:2:1といった感じでしょうか。(皆さんはどうですかね?👀)

飲み会の楽しさを規定する要素と寄与度

人の要素:参加者の属性とコミュ力

 では、楽しさの大部分を規定する"人の要素"は何かというと、大きく参加者の属性参加者のコミュ力に二分できると思います。もちろんここで言う参加者は相手だけでなく自分も含み、相手と自分の関係性(同様の属性か、同水準のコミュ力か)も含めて考えています。
 また、"コミュ力"という議論をよぶワードを使いましたが、私はこれを、飲み会に臨むマインドセット、飲み会におけるスキル、会話の引き出しとなるナレッジ、の3つに分けて考えています。
 "属性"というのは、年齢、性別、住まい、職種や所帯の有無など、その人の基本情報を指しています。

属性:似た属性の人と飲むほど酒はうまい!

 ここからは特に私の価値観となりますが、結局のところ似たようなバックグラウンドで育ち、似た属性を持つ人(友達やパートナー)との飲み会が一番楽しいのではと感じます。
 一時、友達の友達との飲み会(というか合コン)や、まったくの初対面の人と飲み会(スナックとかPub)を楽しいと感じた時期はありました。ただ振り返ってみるとあれは、飲み会を楽しんでいるというより、未知との遭遇を楽しんでいるようなものであり、満たされているのは知的好奇心だった気もします。
 やっぱり、"自分の話を聞いてほしい!"、"XXの話をもっと聞きたい!"と思う人は身近な人であり、得てして似た属性の人なんじゃないでしょうか。

 さて、これを前提としたときに考えるべきは、"仕事の付き合い"での飲み会、もっと言うと取引先など関係性が一時的な相手との飲み会です。
 会社の同じ部署や同期などは、バックグラウンドこそ異なれど現状の属性としては似てますので、なんやかんや楽しめることもあります。でも、世代も違う、仕事も違う、家族構成も違う、という人たちと同じテーブルで乾杯しなければならない、といったこともあるのではないでしょうか。(個人的には立食パーティーが一番きつい。食べることに集中もできず、よく分からない人と全く記憶に残らない"談笑"に時間を費やす、、、)

 そんなときにでも、自分が心底楽しめるかどうかは、後述するコミュ力、特にマインドセットにかかっていると思うのです。

マインド:"楽しい!"と感じている人を増やすよう巻き込む

飲み会で"楽しい!"と思う瞬間はいつか? 具体的に振り返ってみると、"自分の失敗話で誰かが笑ってくれた時"や、"共通の趣味に共感してもらい盛り上がった時"や、"しょうもない友人のボケに満足のいくツッコミができた時"などなど、いくつか考えられますがいずれも自分が主体的に参加してる時ほど楽しいと感じる瞬間は多い気がします。もちろんこれは人によるし、"人の話をひたすら聞くのが好き"、"盛り上がっている輪に参加しているだけで楽しい"という人もいるかと思います。
 ただ、属性の異なる人との飲み会はどうやって楽しめばいいのでしょうか。前述したような立食パーティーで「口を開くたび興味をそそる話をしてくれるおじさん」や、「次の日も思い出せるほど盛り上がる瞬間」に出会えることはそうそうありません。
 ここで重要となるのはやはり、主体的に参加すること、そして、主体的に参加している人を増やすことじゃないでしょうか。
 サッカーに喩えるならば※、①できるだけフィールドを走り回ってボールを拾いつつ(盛り上がる話題のタネを探す/参加者が話たがるテーマを探る)、②フリーで暇をしてるプレイヤーを見つけてパスを出す(話題に関する質問を投げる/意見を求める)ことを意識すべきかと思います。
 ※無理やりサッカーに喩えてみたものの、飲み会におけるシュートって何なんだ?
 まあ、実際のところ飲み会中にこんなこと意識しませんが、参加者全員が話題に参加するほど盛り上がりは大きくなりますよね。

 ただ、主体的に参加したいと思うかどうか、フィールドに上がりたいと思うかどうかは結局のところ、興味を惹きたい人がいるか、心の内を知りたいと思える人がいるかなど参加者のモチベーションによるので、意識づけだけでそう簡単に変えられないのが現実です。
 また、主体的に参加したとしても自分が楽しいと思える確率は後述するスキルやナレッジ次第なので、マインドだけ変えても片手落ちになります。

スキル:"聞く力"と"話す力"は前提。差をつけるのは"読む力"

 飲み会のスキルについて語られるとき、1対1の飲み会であればキャッチボールに、複数の飲み会であれば積み木に喩えられることが多いと思います。
 1対1のキャッチボールの例であれば、相手の投げたボールをちゃんと受け取れるか(聞く力)、相手の胸元にちゃんとボールを投げられるか(話す力)がスキルの前提となります。信頼関係が築かれてくるにしたがって、投げるスピードを上げてみたり、ちょっとした変化球を混ぜてみたり、会話の幅が広がって"楽しい"と思える機会が増えると思います。
 また積み木の例であれば、今、場にどんな積み木(話題)が積まれているかを把握して(聞く力)、そのうえで適切な積み木を適切な場所・タイミングで置く(話す力)ことが前提であり、一つの塔を高く積み上げたり、類似する積み木の塔をたくさん作ったり、楽しみ方は色々だと思います。
 比喩ばかりになってしまいましたが、こうしたキャッチボールや積み木は前提となる"聞く力""話す力"があって初めて楽しめるものであり、参加者全員の最低条件と考えています(相手のボールを受け取らないまま自分のボールを投げたり、皆が建ててる塔と違うところに塔を建てていると楽しめません)
 では楽しい飲み会に共通する要素は何か?それは参加者の"読む力"が高いことです。
 相手が話したいであろうことを"読み"、関連する話のパスを出す。オチやその後の展開を"読み"、フリとなる前情報を誇張しておく。あるいは、深堀しても盛り上がらないことを"読み"、話を変える。などなど、相手や場が望む展開を先に"読み"、行動につなげる能力が高い人が多い時ほど飲み会は楽しいと思います。
  "聞く力"、"話す力"、"読む力"のスキルについては、またいつか個別に整理してみたいなと思います。 

話す際はばちっとど真ん中に 

ナレッジ:広く浅くカバーし、狭く深く攻める

 飲み会の醍醐味は何といっても仲間との会話。もちろん食事やお酒も醍醐味の一つですが、本稿のテーマである"楽しさ"に直結するのは会話かなと思います。そうしたときに、会話の根幹となるのは、話し手と聞き手の脳みそにストックされた知識や教養です。
 先ほどの積み木の例であれば、みんなと一緒に塔を積み上げたくとも、ストックとなる積み木が手元になければ積むことができませんし、そもそも相手が積んでいる積み木の形を把握できないとどうやって積んだらいいかわかりません。
 一方で、教養をつけ、日ごろから様々な分野に精通していれば、レアな形の積み木や特殊な積み木を使って塔を建てられますし、相手の積み木の形だけでなく材質や特徴を知っていたら、ストックからより適切な積み木を選択することができます。
 会話上手な人、特に一緒に話していて楽しいなと思える人は、どんなテーマの会話にでも順応でき、話す際はいつも聞き手が知らない情報や気づき・示唆を与えてくれます。
 そうした人は日ごろから幅広いテーマに興味を持っているとともに、自分の専門分野については誰にも負けないほど勉強しているのだと思います。
 私自身はというと、テレビやバラエティー(特に芸能関係)、音楽・芸術に疎いので、飲み会で話題になった時は地蔵になってしまいます。。。

橋本ガーリックのカテゴリ別教養レベル

場所の要素:環境と食事

さて、ここまで飲み会の楽しさの大部分を規定する"人の要素"について整理してきましたが、会場となる店/家の環境、提供される食事/お酒についても忘れてはいけません。
とはいっても、環境と食事については、"ハズレを引かないこと"という考え方が基本になると思います(あくまで「楽しい飲み会」がテーマなので)。

環境:何より重要視すべきは声が聞こえるかどうか

 環境面でのハズレは、うるさすぎて相手の声が聞こえないことだと思います。ほかにも環境の要素として、店の雰囲気・コンセプト、座席の広さ、周囲の客との近さ、民度、などなどあげられるかと思いますが、うるさすぎて話が聞こえない店は、そもそも楽しめないと思います。
 特に声が小さい人、かつ6人以上の飲み会となると端まで声が聞こえず、話題に置いてけぼりになってしまいます。
 ちなみに飲み会ではないですが、大学時代にサークル仲間とドライブ中、小声の女の子が話し始めた際に、イケメンの友達SがサッとBGMの音量を下げたのをみて格の違いを見せつけられたのを思い出しました。前述した"読む力"が高いやつでした。

食事:アベレージ70点を担保し、かつ100点の1品を見つける

 これは私の価値観ですが、飲み会の楽しさに食事の美味しさはそこまで影響しないんじゃないかと思います。というのも、5,000円のコースと、10,000円のコース。満足度は変わるかもしれませんが、飲み会の楽しさ事態はそこまで変わらない気がします。
 ただ、(めったにないですが)質素すぎるメニューやまずい料理が一品でもあると、会話どころではなくなるので、それだけは避けたいところです。

最後に:あと1mL、ギリギリまで酔う

ここまでつらつらと楽しい飲み会を決める要素は何か構造化してきましたが、一番重要な要素を書き忘れていました。

「酒に飲まれないこと」
これにつきます。

一寸先は闇。のど元過ぎてもゲロはゲロ。

とはいっても、飲めば飲むほど楽しいのがお酒なので、自分の限界を知り、次の日に絶望の朝を迎えないことを祈って飲む。これしかありません。

それではまた!
アーメン🧄


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