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教育ママのおかんの素顔

小学校3年の頃にファミコンが発売されたが
当時の我が家はゲームなんてもってのほか
1週間のうち6日間は習い事
門限は17時、テレビは夜7時まで。
友達の家がうらやましくてしょうがなかった。
たまにいく幼なじみの家にはファミコンがあり
それはお父さんの部屋にあるから勝手に入れない。
オカンの目が気になりやりたいと言えない自分は
気づいてもらえるように部屋の前をうろうろ。
幼なじみのおばちゃんが
「ファミコンする?」って聞いてくれるまで。。

・・・
それから月日がたち自分が専門学校にあがって
バイトを始めて自分でお金を稼ぐようになった頃。
さすがに自分で購入する分には文句も言われず
部屋はニンテンドー64、プレステ、スーパファミコン
ドリームキャストとゲーム機だらけ。

部屋には鍵などがなくもちろん誰でも出入り可能
ただ我が家でゲームするのは自分だけ・・
なのに学校から帰るとなんだか配置がおかしい。
最初は気にしていなかったんだけど
夕飯を食べているときやリビングで寛いでいるときも
なんだかオカンがそわそわしている気がした。
なんというかあの頃の自分のように。。。

いやまさかな・・と思いながら数日。
ある日・・夜中の12時をまわった頃
ベッドの中でうとうとしかけたぐらいで
部屋のドアを静かにノックする音。
コンコン、、「寝た?寝てない?」とオカンの声。

起きてはいたもののめんどくさいので
返事もせず寝たふりをしていると
そのまま部屋に入ってきて
慣れた手つきでテレビのスイッチを。
部屋がテレビの画面で少し明るくなったとき
オカンはどんな気持ちだったんだろうか。
もし「何してんのん」って
起きたら何て言うつもりだったのか

まぁ正直おかんがゲームを隠れてしているのは
わかっていたので寝たふりをしてあげることに。
ただ、気になったのはそこまでして
何のゲームをしたがっているのか。
息子が寝ている部屋に潜入してテレビをつけて
ゲームを起動するなんてオカンにとったら
ミッションインポッシブルでしょうに・・

おかんが起動したのはドリームキャスト。
そしておもむろに
コントローラーのマイクに向かって

「おやすみ・・おやすみ・・」

「おーい・・おやすみ・・おやすみ」

「おやすみ・・シーマン」

#心に残ったゲーム #オカン

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